楠本:同じことが食の産業でも起きようとしているんですね。

菊地:自分たちの強みは何か。おいしいものを作る技術がある。だったら、このおいしいものを冷凍食品にして届けることはできないか。コロナ禍で変化が起き、DX化されることでいやおうなしにそれが可能になりました。

 そして、いままでの商品をリパッケージすることでわれわれはそこに立ち向かうわけですね。

 これも楠本さんが言われている、流動化の一つだと思うんですが、この変化はすごく大きいです。混乱はあるかもしれない。でもそこの市場は70兆円に変わってもいるわけです。

 大きなチャンスなんじゃないかというのが、いま考えていることです。

──その流動化の一つの基軸に「おいしい」というキーワードを持ってこようというのが、楠本さんの狙いですね。

楠本:「時間と場所から解放される」ということは、つまり「時間と場所の選択の自由が生れる」ということですよね。自分たちが行きたい時間に、行きたい場所に行ける。

 今までは、「あそこに行くしかない」という制約的なものがあった。それはある種の常識のようなものが染みついて生まれていたんです。これからは、それらをもっと疑った方がいい。「疑った方が楽しいよ」という展開になると思います。

菊地:本当に、今までの常識は疑ったほうがいい。