数年にわたり雇用を急拡大してきた米テクノロジー大手が、ここ最近新規採用に慎重な姿勢を示すようになってきたと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが5月13日に報じた。こうした変化が米労働市場の方向性に疑問を投げかけているという。

メタ、ツイッター、ウーバーなど採用計画見直し

 2018年以降社員数を2倍以上に拡大してきた米メタ(旧フェイスブック)は22年5月4日、新規採用ペースを大幅に緩めると明らかにした。メタの広報担当者は22年1〜3月期の業績に触れ、同四半期の決算発表時に示した経費ガイダンスに沿って増員ペースを減速させると述べた。

 米テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)による買収に合意している米ツイッターでは、パラグ・アグラワルCEOが社員宛のメモで「採用を一時停止する」と述べた。アグラワルCEOによると、ツイッターは請負業者やコンサルタント、交通・滞在、マーケティングなどの費用も減らす計画だという。

 米ウーバーテクノロジーズのダラ・コスロシャヒCEOは22年5月に社員宛のメモで、「市場と投資家心理が変化しており、収益性に注力する」とし、「新規採用の時期や部門について慎重に検討する」と述べた。

 また、米アマゾン・ドット・コムの幹部は最近、「物流倉庫の収容力が需要を上回っており、一部地域で人員過剰になっている」と述べた。

失業率3.6%、レイオフは歴史的に低い水準

 エコノミストによると、米労働市場は引き続き堅調に推移している。米労働省が先ごろ発表した22年4月の雇用統計によると、失業率は前月の3.6%から横ばいだった。米国の失業率は、コロナ禍前の20年2月に1969年12月以来となる3.5%まで低下していたが、再びその水準に近づいている。また、レイオフ(一時解雇)は歴史的に低水準となり、多くの企業は依然雇用拡大を狙っている。