近年、家庭でのグレープフルーツ消費量が激減していることが、総務省の家計調査で明らかになった。若者を中心に果物離れやミカン離れがいわれている中、グレープフルーツ離れはいっそう顕著なようだ。いつからそんなことになっていたのか。グレープフルーツをめぐる状況をまとめてみた。

家庭での支出額は、ピークの5分の1に

 先日、グレープフルーツを食べたことのない若者が増えているという話題を耳にした。そこで、あらためて調べてみたところ、驚いた。総務省の家計調査によれば、2人以上の住む一世帯あたりの全国平均年間支出額のピークは1999年で1233円だったが、その10年後の2009年では668円に減少し、最新の2018年では240円と激減している。

 ミカン離れも問題視されるが、ミカンの支出額は2008年で4713円、2018年は4323円とじりじり減っている程度だ。家庭では、ミカンはときどき食べるけれど、グレープフルーツはほとんど食べないということか。

 家計調査の対象になっている果物で10年間に支出が半額以下になったものは、グレープフルーツ以外にはない。総務省では、「消費支出に占める構成比が継続的に低くなっている」ことを理由に、グレープフルーツを単独の項目から「他の柑きつ類」に統合するという見直し案が出ており、2020年から適用されそうだ。

 国内では静岡県で生産されているが、国内生産量はごくわずかなので、私たちが食べているグレープフルーツはほぼ輸入品といってよい。財務省の貿易統計によれば、2018年の輸入量は約7万2000トン(ポメロを含む)で、1990年以降で最も輸入量が多かった2004年の約28万9000トンに比べるとわずか4分の1である。

 たしかに近ごろグレープフルーツを食べていないと思うものの、身のまわりからグレープフルーツが減っている実感はあまりない。スーパーマーケットや果物屋の店先にグレープフルーツは並んでいるし、グレープフルーツのジュースや缶入り酎ハイも売っている。居酒屋では、生のグレープフルーツを使った生搾りサワーは人気メニューだ。