春から夏までの数カ月間、大学はほぼリモート教育に切り替わり、教師と学生とはパソコンやスマホを介して向き合うようになった。専修大学商学部の渡邊隆彦准教授は、「これまでグレーだったものが明らかになってきた。これからの大学の価値を考えるいい契機となっている」と言う。本連載では、大学の教育現場最前線から、学生、教師、事務職員を含む、ヒトと大学との新しい関係を解き明かす。第1回は、リモート授業を学生がどう受け止めているかについて。「なんでこんなに出席率が高い!?」 大学でリモート授業が始まって2カ月。大学生の生の声から見えてきた出席率の高さの理由とは?(筆者:渡邊 隆彦、構成:鍋田 吉郎)

 今年(2020年)4月、コロナ禍により大学はキャンパスへの学生の立ち入りを禁止し、新年度の授業は5月の連休明けからリモートでスタートしました。

 5月12日のリモート授業初回。いきなりびっくりすることが起きました。

 履修登録者およそ160名のうち、欠席者は1名だけだったのです。

 従来の対面型授業の場合、私の同規模講義での例年の傾向は、初回の出席率が7〜8割、1カ月経過すると6割前後に低下する、というものでした。リモート授業では、1カ月経過した6月前半になっても、出席率は9割前後をキープしています。

 もちろんウェブでの授業ですので、ログインしただけで寝ている学生もいることでしょう。でもこれは、教室でも寝ている学生がいるのと同じことです。授業開始時間にパソコンやスマホに大多数の学生がわざわざアクセスしたということは、大きな驚きでした。

 何が起きているのか?

 何が起ころうとしているのか?