高血圧と睡眠時無呼吸症候群には密接な関係

 まず、SASは高血圧のリスクを上げます(4)。特に、降圧薬を2種類、3種類と併用しないといけない「治療抵抗性の高血圧」の場合、60-80%にSASが併発していると言われています。
 
 高血圧とSASは密接に関係しており、その場合はSASを治療することによって、どうやっても下がらなかった血圧が下がることすらあります。

 降圧薬を複数飲んでいるのに血圧のコントロールが思わしくない人は、いびきがないかどうかベッドパートナーにぜひ聞いてみるようにしましょう。

 また、SASは治療しないで放置すると、高血圧、糖尿病、歯周病などを発症し、最終的には心房細動などの不整脈、脳卒中、心筋梗塞など突然死も起こしうる病気のリスクを高めます。

 未治療のまま放置された中等度以上のSAS患者を追ったところ、9年後に4割が心臓病・脳血管障害・交通事故などで死亡していた、と米国では報告されています(5)。

 また、重症のSASの患者は、健康な人に比べて、致死的な心疾患を起こす危険性が、約3倍高いことも示されています(6)。
 
 以上のように、SASの人は突然死の可能性が非常に高いのです。前述した通り、SASを患っている人は900万人いますが、その大部分は診断さえされていません。そういった状況に置かれている人たちが、運転中に居眠りや突然死を起こしてしまったら・・・。実は私たちが何気なく送っている日常には、あちこちに非常に深刻なリスクが潜んでいるのです。

 もう一つ、ここでぜひ強調しておきたいことがあります。それは、子どものSASです。