米フェイスブック(FB)が、米国で実施している政治関連広告の掲載停止措置を延長すると、ロイターなどが報じている。

 偽情報の拡散や社会の混乱を防ぐために大統領選の前後1〜2週間程度、政治や選挙に関連する広告の掲載を見合わせるとしていたが、これを約1カ月延長するとの新たな方針を決めたという。

 フェイスブックは広告主宛の電子メールで「複数の情報源が当選確実を伝えているものの、プラットフォーム上の混乱や悪用を防止することは重要と考えている」と述べたという。

 米グーグルも大統領選の投票終了後から関連広告の掲載を一時的に停止している。米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同社も当面この方針を維持するもよう。同社は広告主に対し11月あるいは12月に一時停止措置を解除することはないだろうと述べたと、関係者は話しているという。

バイデン氏当確、SNSで虚偽情報まん延

 大統領選でジョー・バイデン前副大統領が当選を確実にして勝利宣言する一方、トランプ氏は不正投票が行われたと主張し、敗北を認めていない。こうした中、SNS上では事実に基づかない主張の拡散が止まらない状況だという。

 例えば、11月5日には、フェイスブックが、米大統領選の集計作業に対し抗議運動を展開しているグループをプラットフォームから削除したと、ウォール・ストリート・ジャーナルやロイターが報じた。

 削除したのは「ストップ・ザ・スティール(盗みを阻止しろ)」と呼ばれるグループ。「民主党は共和党票の無効化を企てている」と主張する集団で、わずか24時間で36万1000人以上のグループに発展した。フェイスブックの広報担当者によると、一部のメンバーは暴力を呼びかけていた。

 また、ロイターは同6日、グーグル傘下の動画配信サービス「YouTube」に「大統領選で不正投票があった」と根拠のない主張をするチャンネルが少なくとも9つあると報じた。いずれも約1000〜63万人の登録者数を持つ人気チャンネルで、ロイターやAP通信などが虚偽あるいは不正確と判断した主張を支持しているという。グーグルは問題とされるチャンネルを調査し、違反があれば広告配信や有料メンバーシップを停止するなどの措置を取ると述べている。

 今回のロイターの報道によると、同8日に約40万人の登録者を持つ新たなグループがフェイスブック上に出現した。こちらは全米で集計をやり直すように呼びかけており、他のグループと同様に根拠のない主張を繰り返しているという。