そうした中、12月11日に英アストラゼネカのロシア法人は、オックスフォード大学と共同開発するワクチンと、スプートニクVとを組み合わせた臨床実験を行うと発表した。アストラゼネカに対してRDIF側から、日本企業に対するのと同じようなアプローチがあったかどうかはわからないが、臨床試験でいい結果が出れば、アストラゼネカが量産に協力してくれる目も出てくるかもしれない。

 スプートニクVを北朝鮮が購入したとのニュースも伝わってきている。なおさら量産体制の整備が、ロシアにとって大きな課題となってきている。

製薬業界の勢力図も変えるワクチン開発競争

 米ファイザーと英アストラゼネカは、日本でも臨床試験を進めている。ファイザーの方は、12月18日に日本での承認申請を出すことが伝えられている。

 これによって日本では早ければ来年3月頃から接種が始まることになる。12月2日には改正予防接種法が成立したことにより、ワクチンの費用は国が全額負担することが決まった。

 世界中から強い需要がある新型コロナウイルスワクチン。その開発合戦も熾烈を極めている。闘いの帰趨は、製薬業界の勢力図を大きく塗り替えることになるかもしれない。

(山田 敏弘)