「結婚の自由」を押し通すため皇室の歴史をこうも変えてしまっていいのか

 今回の結婚についても、30歳までに結婚したいという眞子さまの強い希望が反映され、10月23日の30歳の誕生日を前に急に事態が進展している。

 結婚によって皇室を離れる女性皇族に一時金が支給されないのは戦後、初めてのことになる。それによって、本来ならば総理大臣が議長となって一時金の支給額を決定する「皇室経済会議」も開かれない。それどころか、眞子さまの結婚に伴う儀式についても、すべて行われない見通しで、これも戦後の女性皇族の結婚として初めてのことになる。

 そんなわがままを認めていいのか。結婚は個人の自由とはいえ、皇室は日本国憲法にも定められた特別な存在であることは言を俟たない。皇族であることも、昨今流行りの「親ガチャ」といってしまえばそれまでのことだが、嫁ぎ先の親の借金トラブルが原因で、ここまで皇室の歴史を変えてしまうことに疑問を禁じ得ない。

 まして、将来の天皇の実姉に当たる人物のことだ。既に意向という圧力で政府を動かしてしまうことからして、皇室の権力介入による憲法違反を指摘する意見もある。

 嫁ぎ先の借金の返済に国民の血税が充当されないように、一時金を受け取らなければいいんでしょ、とでもいうのであれば、それも大きな勘違いだ。それで済まされる話でもない。

 むしろ、名誉と品位を保つのであれば、一時金は堂々と受け取るべきだ。そのための丁寧な手続きこそが求められる。

(青沼 陽一郎)