(柳原 三佳・ノンフィクション作家)

 先日執筆した『大型バイクで死亡事故、加害者が任意保険に未加入だったら バイク保険の加入率は5割以下、自賠責だけでは被害者に償えない』(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67185)には、多くの反響が寄せられた。

 その大半は、ひき逃げ死亡事故でも罰金50万円という軽い処分で終わっていたこと、そうした過去がありながら被告人が任意保険をかけずに大型バイクに乗っていたこと、そして、二度目の死亡事故を起こしながらも、今回の判決が禁錮2年にすぎなかった、という事実についての驚きの声だ。

 高知県に住む片岡晴彦さん(67)もそんな感想を寄せた一人だ。

「交差点で停止中に白バイが衝突」と裁判で訴えたが・・・

「ひき逃げ死亡事故でも罰金のみですか・・・。自分と比較しても仕方がないのですが、ずいぶん軽い気がしますね」

 片岡さんは今から15年前に発生した死亡事故で、無罪を訴えながらも実刑判決を受けた元スクールバスの運転手だ。この事故は「高知白バイ事故」として全国的に大きく報道されたので記憶している人も多いことだろう。

 2006年3月3日、片岡さんが運転するバスの中には、卒業遠足を楽しむ中学3年生22名が引率者とともに乗車していた。片岡さんや後続車に乗っていた校長によると、昼食を済ませた一行を乗せたバスは駐車場を出て一旦停止。右折しようと国道の交差点の中央まで進み、左右の車が途切れるのを待つため停止していた。そのとき、右方向から直進してきた高知県警交通機動隊の白バイが、突然バスの右前角に衝突した、というものだ。運転していた白バイ隊員(当時26)は脳挫傷などで即死。バスに乗っていた生徒たちにけがはなかった。