北朝鮮国内の非公表の場所で打ち上げられた北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」。朝鮮中央通信(KCNA)配信(2017年7月28日撮影、同月29日配信)。(c)AFP/KCNA VIS KNS〔AFPBB News〕

 米国時間の8月5日、アメリカが提出していた北朝鮮の核ミサイル開発に対する経済制裁決議案が、国連安全保障理事会で承認された。

 中国やロシアも賛成した今回の国連安保理決議2371号は、これまでになく厳しい経済制裁手段が盛り込まれた強力な制裁である。トランプ大統領やアメリカ外交当局は、その内容について自画自賛している。

 しかしながら、「この国連決議によって、北朝鮮のICBMを含んだ核ミサイル開発プログラムが頓挫し、米軍による軍事攻撃オプションは姿を消すであろう」と考えるのは早計だ。

 極めて強力な経済制裁決議である(とアメリカ政府が考える)国連安保理決議2371号は、トランプ政権にとって北朝鮮に対する経済制裁の最後の一手と考えることができる。ということは、今回の国連決議が効果を奏さずに状況がさらに悪化した場合、むしろアメリカによる軍事攻撃というオプションが発動される可能性が高まったと言わなければならない。

北朝鮮に時間を与えてきた国連決議

 北朝鮮の核実験やミサイル開発に対する国連安全保障理事会の経済制裁決議は、2006年の決議1718号を皮切りに、2009年(1874号)、2013年(2087号、2094号)、そして2016年(2270号、2321号)と連発されている。それに加えて、アメリカ、韓国そして日本も独自の経済制裁を実施している。