香港に到着した中国の空母「遼寧」(2017年7月7日撮影、資料写真)。(c)AFP/Anthony WALLACE〔AFPBB News〕

 昨年(2017年)は、東アジア海域、とりわけ南シナ海において、中国が東アジア諸国はもとよりアメリカに対しても優勢的立場を着実に築き上げ、それに対してアメリカの東アジア方面海洋戦力が目に見えて凋落し始めた年であった。このような状況に関しては、昨年末の本コラム(「北朝鮮暴発の危機」は中国のシナリオだった? 中国の海洋戦略が勝利を手にした2017年」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51961)で述べたとおりである。

 2018年にはいよいよトランプ政権の海軍力増強政策がスタートするが、南シナ海や東シナ海における中国の膨張主義的海洋侵出に、アメリカは待ったをかけることができるのであろうか?

米国民は東アジア海域に関心を示すのか?

 しかし、アメリカが南シナ海や東シナ海での中国の膨張主義的海洋侵出を食い止めるのは容易ではない。まず、トランプ政権が中国の動きを、アメリカの国益という観点からどの程度深刻な軍事的脅威と受け止めるのか? という問題がある。

中国の渤海で行われた軍事演習で、空母「遼寧」の甲板上に駐機された艦載機「殲15」(2016年12月撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News〕