韓国大統領府(青瓦台)で記者会見を行う文在寅(ムン・ジェイン)大統領(2019年1月10日撮影、資料写真)。(c)Jung Yeon-je / POOL / AFP〔AFPBB News〕

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が、米国政府と国連の両方から非難された。いずれも北朝鮮に対する融和的な言動が北朝鮮の非核化を阻害し、世界に良からぬ結果を招いているとする非難である。国際社会の常識から見ても文在寅大統領の思考や政策が尋常ではないという現実の反映だとも言えよう。

北朝鮮への批判を抑えるよう圧力

 北朝鮮の完全非核化を推進する米国トランプ政権にとって、文在寅大統領の言動はますます障害とみなされるようになってきた。非核化よりも北朝鮮との融和や交流を優先させる傾向が顕著だからだ。

 ベトナム・ハノイでの第2回米朝首脳会談はもの別れに終わった。その直後に、トランプ大統領は文大統領に電話をして、仲介者としてもっと積極的な役割を果たしてほしいと訴えた。文政権への不満がそれだけつもり重なっていたということだろう。

 トランプ政権の文大統領に対する不信は、3月14日に公表された国務省の「世界各国の人権報告書」でも明確に表明された。

 同報告書は韓国の人権問題として以下の諸点を挙げていた。