(朝比奈 一郎:青山社中筆頭代表・CEO)

 一時は、新型コロナの第一波を上手く封じこめたように見えた日本でしたが、6月末以降、再び感染者が増加し、最近も8月20〜22日と3日連続で、東京の新規感染者は200名を超えていますが、現状を見る限り、感染者がすぐに安定的に減少することはなさそうです。しばらくは、増減を繰り返しながらのウィズ・コロナの状況が続くものと思います。

 コロナの感染者数がなかなか減らず本格的な社会・経済活動が進まないとなると、今後、新たな課題、すなわち持続性の問題が浮上してきます。

 例えば、コロナ拡大の影響で経済的損害を被った中小企業や個人事業主に配られた持続化給付金(法人は200万円、個人は100万円が上限)や、住民基本台帳登録者全員を対象にした特別定額給付金(一人10万円)が配布されましたが、これらは受け取った人にしてみれば一時的な恵みの雨にはなりますが、永遠に続くものではありません。コロナの影響による経済的損失、肉体的精神的ストレスというものはまだまだ続きそうです。それに対して、今後、政府はどう対応するのか――そういう議論が出てくることになるでしょう。

政治家や官僚は「一律10万円」を返上すべきなのか

 これらの給付金事業の実施によって、国の財政支出は大きく膨らみました。もとより財政状況は厳しい状況が続いていましたから、これ以上の大盤振る舞いは難しいと言えます。

 とすれば、これからまだコロナ対策を講じていかなければならない政治は、国民に対して一層の痛みを引き受けてもらうお願いをする場面も出てきます。その時に何より大事なのは、政治の側が率先して痛みを引き受ける姿勢を示し、厳しい政策について国民の理解が得られるよう努力することです。