足腰の弱くなった自民党は、小選挙区では公明党の支援がないと当選に必要な数の票を集められなくなっている。選挙区によっては、自民党候補が「比例は公明党に」と支援者に指示したことすらある。

 自公協力の逆パターンとしては、自民党が候補者を立てず、公明党が与党代表となるケースがある。北海道10区、東京12区、大阪3区、5区、6区、16区、兵庫2区、8区、広島3区である。公明党は、この9区全てで勝っている。

 自民党支持者で公明党に拒否感を持つ人も、逆に公明党支持者で自民党嫌いの人もいる。政党幹部が決めたこととはいえ、自らの意に反する投票を強いられるという点は、小選挙区制の欠陥の一つと言えよう。

 野党の方を見ても、立憲民主党も共産党も議席を減らしたが、それは野党共闘への反感が背景にある。共産党に対するアレルギーは今なお強いと考えなければならないであろう。しかし、小選挙区制では共闘しないかぎり勝利はおぼつかない。

維新躍進の陰にも公明党との選挙協力

 今回の衆院選では日本維新の会が大躍進を遂げた。特に大阪では大旋風であった。しかし、そこには、維新と公明党との選挙協定、悪く言えば談合があったこともまた確かである。

 公明党は、それまでの政策を180度転換して、2020年11月1日の住民投票では、維新が推進する「大阪都構想」に賛成した。維新は、交換条件として2021年の衆院選で公明党が立候補する選挙区に維新が候補を立てないという約束をしたのである。政党は政策が最重要であるはずである。ところが、公明党は、選挙に勝つためだけに、節操もなく、弊履の如く従来の政策をかなぐり捨て、国政で連立のパートナーである自民党を裏切ったのである。