パナマは台湾との外交関係を断絶し、「一つの中国」原則を受け入れて中国と外交関係を樹立した。共同記者会見で握手するパナマのイサベル・サインマロ副大統領兼外相(左)と中国の王毅外相(2017年6月13日撮影)。(c)AFP/GREG BAKER〔AFPBB News〕

 北朝鮮によるICBM開発の進展で緊張が高まる朝鮮半島をめぐって、米朝の駆け引きに関心が集まっている。はたして、北朝鮮によるグアム島近海へのミサイル発射があるのか、そうした場合、トランプ米政権は何らかの軍事的対抗手段を採りうるのか。事と次第では日本にも北朝鮮からミサイルが飛んでくる可能性さえある中で、予断を許さない状況が続いている。

 しかし、それが東アジアのもう1つのフラッシュポイント(引火点)である台湾海峡に与える影響についてはあまり議論されていないようだ。

今も変わらない米中の構造的な対立要因

 1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発すると、トルーマン政権下の米国は即座に参戦を決定するとともに、台湾海峡に第7艦隊の艦船を差し向けて海峡の「中立化」を図った。建国間もない中国が朝鮮戦争勃発をチャンスと見て台湾に武力侵攻し「中国革命」を完遂すること、また、逆に台湾に逃れた国民党政府が大陸反攻に打って出ることを抑制するための措置である。それは、東アジアで同時に2つの武力紛争に関わりたくない米国にとって合理的な措置でもあった。

 言うまでもなく現在の状況は当時とは大きく異なる。最も大きく異なる点は、米国と中国とが経済的に深い関係にあり、おいそれと対立を先鋭化させるわけにはいかないことである。