韓国・釜山港に近い古里にある原子力発電所(2013年2月5日撮影、資料写真)。(c)AFP/JUNG YEON-JE〔AFPBB News〕

 政権発足から2019年5月で丸2年。韓国の文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)政権は今も50%近い支持率を維持している。

 国民の期待は強いが、「経済」については明るい材料が見えない。国民の不満と不安が高まる中で、「積極財政」で乗り切る方針だ。

 「国のGDP(国内総生産)比債務を40%に抑えるというが、その根拠は何なのか? わが国は、積極財政の余力がある」

40%の根拠は何か?

 2019年5月16日、文在寅大統領は、2020年以降の予算の大枠の方針を説明した洪楠基(ホン・ナムギ=1960年生)副首相兼企画財政相にこう話した。

 質問というよりは、「積極財政」予算を編成するように事実上指示したと見るべきだ。

 韓国は比較的国の財政が健全だと言われてきた。予算を編成する企画財政部は、「40%」をマジノ線として政府与党の予算要求を管理してきた。

 この「暗黙の了解」が2020年予算で崩れることは必至になった。

 文在寅大統領は、野党時代に、前の朴槿恵(パク・クネ=1952年生)政権が積極予算を編成しようとすると「40%ラインが崩れる放漫予算だ」と厳しく批判したことがある。

 このため、保守系メディアは「変節だ」と批判の声を上げている。

 だが、大統領自身はもともと緊縮財政派ではない。選挙期間中も「小さな政府が正しいという誤った認識を直す」と繰り返し主張してきた。

 さらにここへきて、さらに積極財政に乗り出さざるを得ない事態も続出している。