8月13日も空港デモは継続され、一時、運行再開するも、結局、空港側は結局全便運行取り消しとなった。8月12〜13日の2日間、合わせて600便前後の運行がキャンセルとなった。航空機の離発着が取り消され、再開のめどが立たないことで、搭乗できず疲弊した旅客が空港構内にあふれた。香港政府および空港側は、こうした混乱はデモ隊のせいと非難しているが、出入境の旅客に対してメッセージを掲げるだけのデモを理由に、全便欠航措置をとる必要はなかったと空港の対応を非難する声も聞かれた。13日には空港で待機している旅客に対し、デモ参加者が飲料を配りながら、理解を求める姿も見られた。

デモ隊の中に混じる私服警官

 だが13日深夜、武装した香港警察数十人が「負傷した旅客」救出目的に空港内に突入し、ペッパースプレーや警棒を振るう警察と、荷物用カートで対抗するデモ隊が激しく衝突した。この混乱はボイスオブアメリカ(VOA)などがライブで中継していたが、14日未明まで続いていた。

 このデモ隊と警察の衝突を引き起こした「負傷した旅客」とは、立場新聞などの報道によれば、中国から来た私服公安警察の可能性がある。13日夜7時ごろ、深センから香港空港に到着した男性客が座り込むデモ隊と言い争い、躓いた拍子に、バックパックから棍棒が出てきたことから、デモ隊が男性客を拘束。財布を調べたところ、深セン公安の身分証明書が発見された。デモ隊は男性客を取り囲み、カートに縛り付けるなどの暴行を働いた。この男性は数時間後、警官隊とともやってきた救急隊員によって救出され救急車で搬送された。

 ままた、人民日報傘下の環球時報ウェブサイト版記者、付国豪がデモ隊に紛れて取材中、香港警察支持のTシャツを持っていたことがみつかり、デモ隊に囲まれ、暴行され拘束された。付国豪が「私は香港を愛している。香港警察を支持している。殴ればいい」と挑発し、カートにくくりつけられる様子の映像がネット上で流れた。付国豪はその後、警察と救急隊員に救出された。ひどいけがはなく、その後も取材を続行している模様。環球時報の主筆の胡錫進はツイッターで、あらゆる記者への暴力を非難した。暴行を働いたデモ隊は、当初、付国豪をニセの記者だと思っていたようだ。デモ隊の中に私服警官が混じり、デモ隊の暴力を誘発したり、いきなり逮捕をしていたことは8月11日の銅鑼湾でのデモで発覚しており、デモ内に紛れ込んでいる扇動者や“スパイ”に対して過敏になっていたことが行き過ぎた暴力を招いたようだ。