それらの前進軍事拠点には合わせて4カ所の本格的軍用滑走路が設置されており、潜水艦や水上戦闘艦の補給態勢も整っている。加えて、多くの前進軍事拠点には地対艦ミサイルや地対空ミサイルが設置されており、敵艦艇や航空機の接近を阻止する態勢は万全だ。米海軍では、それらの海洋軍事施設を空母10隻以上に相当する脅威として警戒している。

 さらにもう1つ、米海軍にとっては不鮮明ながらも深刻な脅威ファクターがある。それは中国軍が開発に成功したと宣伝している対艦弾道ミサイルの存在だ。

 中国側のプロパガンダや一部の西側情報筋によると、DF-21D対艦弾道ミサイルの最大射程距離は2500km、同じくDF-26の最大射程距離は4000kmといわれており、米側に探知されにくい中国内陸から発射して南シナ海や東シナ海に展開する米海軍空母を撃破することが可能とされている。DF-26には既存の弾道ミサイル防衛システムでは迎撃不可能なDF-DZ極超音速グライダーが装着されるという。

 米海軍関係者たちによると、これらの対艦弾道ミサイルや極超音速グライダーが実戦配備されているとしても、実際にそれらによって洋上を航行中の船を沈めた実射テストが実施されたという情報は確認されていない。ゴビ砂漠で移動目標に命中させるテストを成功させたとの未確認情報があるが、たとえそれが真実であったとしても、兵器としての信頼性には疑義を呈さざるを得ないという。

 しかしながら同じく海軍関係者によると、性能や信頼性が未確認とはいっても、DF-21DやDF-26、それにDF-DZが実戦配備されていることには間違いなく、敵の戦力を侮って油断することだけは避けなければならない、としている。