強襲揚陸艦で火災発生、米海軍に打撃

 一方アメリカ海軍の態勢であるが、かなり不安な状況であることは否定のしようがない。

 いまだにアメリカ海軍首脳主流は空母打撃群を主要な海軍戦力として誇っているが、現在、南シナ海に急展開して中国軍と戦闘を交えることができる部隊は無理をしても2セットのみである。また、それらを構成する艦艇や航空機も、南シナ海で待ち受ける中国軍の各種ミサイル戦力や航空戦力や海軍戦力それに対艦弾道ミサイルによる厳重な防御網を突破できるかどうかは、はなはだ疑問である。

 さらに悪いことには、ポンペイオ国務長官が対中対決姿勢を公表したのとちょうど前後して、カリフォルニア州のサンディエゴ軍港で整備中の米海軍強襲揚陸艦ボノム・リシャールが火災を起こした(7月12日)。当初はすぐに鎮火できるものとみられていたが、火力が強く鎮火に手間取り丸4日以上艦内で火災が続いてしまい、いわゆる大破した状態となってしまったのだ。

 ボノム・リシャールは、海兵隊の新型ステルス戦闘機であるF-35Bの運用ができるように改装している最中であった。だが、ようやく完成する直前に大火災に見舞われてしまい、これまでに投入された巨額の改修費が完全に無駄になってしまった。艦齢22年の強襲揚陸艦をこれから修理するには、さらなる巨費を投じなければならない。