爆撃機は、大型の機体であり、大量の爆弾を搭載して飛来し、その爆弾を落とす恐ろしい兵器だというイメージが強い。

 米空軍爆撃機が第2次世界大戦で、日本やドイツを爆撃した時やベトナム戦争で北ベトナムを爆撃した時の映像が頭に残っているからだろう。

 そのため、中国の爆撃機が西沙諸島に配備されたり、南西諸島の宮古海峡を越えて西太平洋に進出したり、台湾の防空識別圏に侵入したりしたことを写真つきでメディアに取り上げられると、国民は大きな衝撃を受ける。

 戦時であれば、中露の爆撃機は、相手国に接近するだけで撃墜されるだろう。

 しかし、平時には撃墜される恐れがないため、あからさまに接近して威圧する行動に出ることがある。

 メディアは、これらのことを「爆撃機の脅威」という文字で表わすことが多い。これを見た国民が不安や恐れを抱くことがある。

 このため、過剰な不安や恐れを抱かないために、これらが現実的に生起することなのか、脅しのために見せつける行動なのかを区別して理解する必要がある。

 現在の爆撃機の運用は、過去のイメージを変えている。

 図体がでかく飛行速度も遅い爆撃機は、防空ミサイルや戦闘機から容易に撃墜される。

 そこで爆撃機は、防空ミサイルの射撃を避けて、防空ミサイルの射程外(アウトレンジ)から大型で長射程のミサイルを撃ち込むように変更している。