主要紙のベテラン・ジャーナリストH氏が言う。

「この日の直接対決は歴史に残る政治イベントだったのではないか、と思う」

「保守とリベラル、東部・西部と南部・中西部、都市と地方、大卒と低学歴者、白人保守層と白人リベラル・小数民族、宗教保守と穏健キリスト教信者+無宗教主義者・・・・。すべての面で対立し、分裂している『2つの米国』を代弁するのがペンス氏とハリス氏だからだ」

「ペンス氏は人工中絶絶対反対、温暖化否定のエバンジェリカルズ(カトリック教徒だが)」

「一方ハリス氏は黒人・インド系混血女性で人工中絶賛成、温暖化阻止の急先鋒。両者の対決は分裂する米国を象徴していた」

「トランプ氏とバイデン氏という白人高齢男性同士の論争(1回目の論争はトランプ氏の、計算ずくの『場外乱闘』でメチャクチャになってしまったが)では鮮明にならなかった『国家分裂』状態がビジョアル化されたのだ」

「初老の白人政治家と薄褐色の熟女が、コロナ対策の透明の樹脂板を挟み、ソーシャル・デスタンスを十分に保って、(トランプ氏のような討論のルール破りをせずに)自らの政治理念・信条を述べ、相手はそれに反論した」

「その結果、両者の政治スタンスがいかに違っているかが鮮明になった。分裂の深さが明らかになった」

「と同時に、どちらの陣営が勝つかで、米国は全く異なる国になることが改めて浮き彫りになった」

 どちらが勝ったか。CNNは視聴者対象の緊急世論調査では「ハリス勝利59%」と速報した。ペンス氏が勝ったと答えた視聴者は38%だった。