米朝首脳会談を自画自賛

 ところで、アメリカの悪口を散々言っておきながら、トランプ大統領との米朝首脳会談については、自慢している。

「敵対的な朝米関係史上、最初に開いた両国最高首脳の直接会談において、党中央は強い自主的立場に立ち、新たな朝米関係を樹立する画期的な共同宣言を作り出した。超大国を相手にして、自身の自主的利益と平和と正義を修好するわが共和国の戦略的地位を、満天のもとにアピールした複数回の朝米首脳会談は、世界の政治史において、特筆すべきこととなった」(大拍手)

 おしまいに、来たるジョー・バイデン政権との関係についても言及している。

「アメリカで誰が執権しようと、アメリカという実体と、対朝鮮政策の本質は敵対で変わらない。対外部門で対米戦略を策略的に樹立し、反帝国の自主国家との連帯を引き続き、拡大させていくのだ。(中略)

 新たな朝米関係樹立のカギは、アメリカが対朝鮮敵対視政策を撤回することにある。今後も、強硬策には強硬策で、善意には善意でという原則で、アメリカを相手にしていくのが、わが党の立場であることを、厳粛に表明しておく。

 また、わが共和国は責任ある核保有国として、侵略的な敵対勢力がわれわれを狙って核を使用しようとしない限り、こちらが核兵器を乱用しないことを、改めて言明しておく」(大拍手)

 こうして金正恩氏の報告を精査すると、バイデン新時代の米朝関係とかいう前に、金正恩体制が相当、ひび割れてきていることが見て取れる。今後は5年ごとに朝鮮労働党大会を開くと言うが、5年後まで果たして、金正恩政権は続くのだろうか?

(近藤 大介)