公聴会の冒頭では、まずスミス委員長が、「米国の官民が韓国の人権抑圧に対して発言することは決して内政干渉ではない。独裁体制の北朝鮮に対してともに戦った米国と韓国が、自由や人権を基礎とする共通の価値観に寄与する動きなのだ」と説明した。

 続いてもう1人の委員長であるマクガバン議員も、「文政権は昨年(2020年)12月に与党を通じて対北朝鮮ビラ禁止法などの新法を作ったが、この動きは韓国内の市民の権利や政治の自由、表現の自由を抑圧しており、同盟国の米国としても座視はできない」と批判した。

 公聴会では、韓国、北朝鮮、さらには中国問題の専門家、元官僚など合計6人が証人として意見を発表した。その大多数は、文在寅政権の最近の動きは北朝鮮や中国への融和に走り、韓国内の人権や自由を侵犯しており、米韓同盟にも悪影響を及ぼすという文政権批判の趣旨だった。

脱北者を保護せず北朝鮮に強制送還

 6人の証人のうち韓国内部の情勢や米韓関係の現状にも詳しいスザンヌ・ショルテ氏の証言の要点を紹介しよう。

 ショルテ氏は米国で「北朝鮮自由連合」という北朝鮮の人権弾圧を追及する民間人権擁護団体の会長を務める。米国の政府や議会とも連携し、北朝鮮の人権弾圧非難の活動を続け、日本人拉致事件の解決にも協力してきた。