(オセラビ:作家・コラムニスト)

 韓国の未婚男女は結婚しない。しないといえばしない。親が婚期の子や婚期を過ぎた子に「結婚しろ!いつ結婚するつもりか」と問う時代は過ぎ去った。というよりできない。軽い冗談で言ったとしても、すぐに真顔で「結婚しないけど、それで?」と冷たい答えが返ってきて気まずくなる。

 韓国の婚姻率は毎年、歴代最低記録を塗り替えている。統計庁の資料によると、2020年の婚姻件数は21万4000件で、前年と比べて2万6000件、10.7%減少した。昨年は新型コロナのパンデミックが婚姻率に影響を及ぼしたにしても、減少傾向が続き、婚姻件数が20万台を下回るのは時間の問題だ。

 婚姻が減少した結果、出生数も歴代最低値を記録した。20年基準の出生児数は27万5815人で、5年前と比べて37%減少している。このまま減少が続くと、今年か来年過ぎには出生児数が20万人台を下回る計算になる。国家的大問題といっても過言ではない。

 婚姻しないという風潮は10年前から始まった。「ひとり飯」「ひとり酒」「ひとり映画観覧」「ひとり旅」など未婚世代の新造語が誕生した。今ではこのような文化的現象は当たり前で、新造語も食傷気味になっている。

 未婚男女の増加で生活様式が変わり、一人世帯は珍しくなくなった。2019年基準の統計庁人口住宅総調査によると一人世帯の割合は30.2%に達しており、中でも20代の一人世帯が大きく増加している。一人暮らしの流れが加速すれば、当然のように結婚と出産率が落ちる 。

 最近、「非婚宣言」や「非婚主義者」を主張する男女が増加している。結婚する意思がないことをはっきりと示す人々は「非婚」という語を使う。わずか、十数年前まで結婚していない状態を「未婚、独身、シングル、ソロ」という語で示したが、今の若い男女の間では「非婚」という語が流行だ。

 韓国社会で「非婚」という用語が使われ始めたのは約10年前だと記憶している。当初は主に一部のフェミニストが使用したが、フェミニスト全盛期が到来した7年前から、若いフェミニスト(Young Feminist)を中心に「非婚」という語が流行した。

 フェミニストは、フェミニズムの基本原理に結婚制度の崩壊を掲げ、女性解放の必須条件だと主張する。また「自分のことは自分が選択」すると述べ、権利を主張する。フェミニズムの声が大きくなればなるほど、非婚主義は量産され、結婚制度の解体、家庭の解体へと進んでいく。