不動産価格の高騰に供給絞り込みで対処した現政権の頭の悪さ

 韓国にはびこる誇示文化の背景には、昨今の不動産価格高騰も大きな影響を与えている。

 文在寅政権の不動産政策は政権発足当初から計25回行われたが、韓国の不動産価格の高騰を抑えることはできていない。むしろ住宅需要に供給が追いつかず、値上がりが続いている。

 供給が追いつかず不動産が高騰する原因の多くは企業や個人の不動産投資にある。2022年の大統領選挙に向けて、与党の予備選挙候補者たちも、「現政権の不動産政索の失敗で住宅の価格は高騰した」と批判している。どういうことなのか。

 韓国の経済活動はソウル及び近郊に集まっているため、必然と首都圏人口が多い。ソウルと京畿道、仁川広域市の人口は、韓国全体の半分以上に及ぶため、住宅需要がとても高い。

 しかし、文政権は不動産投機を続ける富裕層に問題があると判断し、住宅供給数を減らす政策を実施した。その結果、不動産投資に群がる輩に拍車がかかり住宅不足がさらに加速化。ソウル市では住宅建築の認可数は約半分まで落ちこみ、住宅価格の値上がりを招く結果となった。

 また、政府は複数の住宅を保有する人間が不動産を手放すことを期待し、不動産関連税の負担を重くしたが売却ラッシュは起きなかった。

 今年2月、政府は2025年まで全国83万6000世帯の住宅供給を進める方針(2.4対策)を発表した。しかし、すぐに住宅の供給が伴うわけではないため、家不足はしばらく続くと思われる。

 一方で、政府は住宅賃貸料の増額制限を設けて賃貸入居者の負担を抑えているが、不動産市場に物件が出回らない悪影響も起きている。

 もともと不動産投資のために現金購入した人間は物件を伝貰で貸し出し、その伝貰を元にまた新しい不動産を購入していく。すなわち、ローンを組まずに現金で購入する人は、伝貰の保証金を使って半永久的に不動産を買い増していくことが可能なシステムになっている。

 このような状況下で、庶民は家を買うのも借りるのも容易ではない。まさに踏んだり蹴ったりと言える状況だ。