その前に新世界グループとは何か振り返ろう。

 新世界グループは、サムスングループの創業者である李秉喆(イ・ビョンチョル)氏が経営を引き受けて成長させた。ソウル中心部にある日本統治時代の三越の建物を本店としていた。

 李秉喆氏の死去後、サムスングループはその子供たちに「グループ分割譲渡」を進め、新世界は、末娘だった李明姫(イ・ミョンヒ=1943年生)氏が継承した。

 その長男の鄭溶鎮(1968年生)氏がイーマート事業など、長女が百貨店、免税店事業などを率いてグループ経営にあたっている。2人とも、サムスン創業者の孫だ。

 新世界グループは、成長を続けている。

 2020年のグループ資産規模は46兆4000億ウォン。2010年には16兆ウォンだった。2020年の売上高も29兆4000億ウォン。2010年の13兆8000億ウォンから順調に成長している。

超積極経営

 鄭溶鎮氏(グループ副会長)はここ数年、超積極経営で韓国の産業界で話題になっている。

 特に今年に入ってからは、M&Aを連発して最も積極経営を続けるオーナー経営者として話題だ。

 最初はプロ野球だった。

 2021年1月には、SKグループからプロ野球球団を1353億ウォンで買収し、「SSGランダーズ」とチーム名を変えた。

 4月にはオンラインファッションモール企業を2650億ウォンで買収した。