6月には、超大型買収戦を制した。米イーベイの韓国法人を3兆4400億ウォンで買収した。

 さらに今回のスタバ韓国法人株の追加取得だ。

 2021年だけで、M&Aに投じた資金は4兆ウォンを大きく超えている。

 新世界グループ全体の2020年の売上高は29兆3910億ウォンだったが、営業利益は7161億ウォンに過ぎない。年間利益の6倍もの投資に出たのだ。

 最近はこれに加えてホテル事業の拡充にも乗り出している。もちろん、不動産の売却なども進めているが、すさまじい投資だ。

 何が鄭溶鎮氏を駆り立てているのか。流通、サービス業界を襲っている激震だ。

 大型百貨店、大型スーパーを中核に事業に据えていた新世界グループだが、デジタル革命と新型コロナの直撃を受けてしまった。

Eコマース、プロ野球、スタバ、ホテル…

 クーパンなど、Eコマースに消費者が一気に流れているが、これが果たして新型コロナの流行による一時的な現象なのか。

 デジタル化の流れは止まらないとの見方が有力だ。そのなかで、どう生き乗るのか?

 例えばイーベイ買収。韓国のEコマース市場でのシェアは、ネイバーが18%、クーパンが13%を握る。

 新世界グループも「SSGドットコム」を急拡大させようとしているが、シェアは3%に過ぎない。

 12%のシェアを握るイーベイの買収で、何とかメジャーの一角にという意欲は分かる。では、プロ野球やスタバはどうなのか。