即席ラーメンから検出された発がん性物質

 2012年には、一部商品の粉末スープから基準値を超える発がん性物質「ベンゾピレン」が確認され、食薬庁が該当5製品の自主回収を命じた。ロンドン五輪(2012年)の韓国人メダリストが愛してやまない即席ラーメンも含まれている。金メダルを獲得した選手に対し、製造企業が一生分のラーメンを提供すると申し出た商品である。

 2013年には、輸出用の即席ラーメンがトルコの通関で差し止められた。理由は、遺伝子組み換え型(GMO)の大豆成分が検出されたにも関わらず、原材料表記がされていなかったためだ。遺伝子組み換え食品は、発がん性物質のように有毒ではないが、人体への安全性を憂慮する声も多く、賛否両論があるのが現状である。

 即席ラーメンは、言わずと知られた韓国の国民食。韓国では生麺や冷凍麺の普及が遅れているため、今もキンパム(海苔巻き)の店やチゲの最後にインスタント麺を入れて食べる。普通の食堂にも即席ラーメンのメニューがあるほどだ。

 食薬庁は「国内向け商品に問題ない」と発表しているが、今回の即席ラーメンにおける発がん性物質は相手国のスクリーニング検査で明るみに出たもので、韓国側の検査によるものではない。韓国で頻繁に抜き打ち検査が実施されていれば、どうなっていただろうか。

 食品の安全に敏感な韓国人が多い中、過去の事例にしろ、今回の2-クロロエタノール検出にしろ、「海外向けだから関係ない」と片付けられる問題ではない。

 そもそも韓国の食品衛生問題や異物問題は、即席ラーメンに限った話ではなく、事例は以前より後を絶たない。消費者が全員通報しているわけではないことを考慮すると、明るみに出たのは氷山の一角かもしれない。