(2)新型ICBMの発射実験があれば、最大のインパクトがある

 火星15号(全長21〜22.5メートル、射程8500〜1300キロ)の発射実験が2017年に実行された。

 このミサイルは、米国の大部分を狙えるが、全域を狙うことはできない。世界、特に米国にとってはかなりの衝撃であった。大型であることから核兵器も搭載できる可能性が高い。

 北朝鮮は、火星15号では、米国全域に核ミサイルを撃ち込むことはできないので、おそらく、米国全土を確実に狙うことを想定して、新型のICBMを製造した。

 そして、2020年10月の閲兵式に登場させた。全長は25.7メートルとされ、これまでの火星15号よりも直径も大きく、全長も3〜4メートル長い。実験はまだ行っていない。

 国防情報局(DIA)の報告書では、米国本土に到達能力のある長距離弾道ミサイルの発射実験を今後1年の間に実施する可能性があると指摘している。

 DIAは、新型ICBMはほぼ完成し、その実験時期が、米国との交渉次第で決まると予測しているのだろう。

 このミサイルは、米国の全域を狙えることのほかに、大型であるために、核兵器を搭載し、多弾頭化することができる。

 また、ロシアのアバンガルドのような、地球全域まで飛翔できる極超音速滑空体を搭載することも計画していると考えておくべきだろう。

 だが、大型ミサイルの最大の欠点は、全長が長いことと重量が重いことだ。

 全長が長く、火星15号搭載車の車軸は9軸で、新型が11軸である。新型では、道路のカーブを曲がることがかなり難しい。

 通行できる道路が限られる。重量で橋梁も通過できないことも考えられる。

 日本の場合でも、50トン以上ある戦車は、橋梁を通過できない問題がある。

 米国の情報機関は、このミサイルの保管場所を特定しているだろう。通行できる道路が限られていれば、発射位置も特定され、発見しやすい。