北朝鮮メディアは10月19日、イスカンデル版の改良型とされるミサイル(射程600〜700キロ)の、新浦級(コレ級)潜水艦からの発射に成功したと報道した。

 私は、北の弾道ミサイル潜水艦(ballistic missile submarines : BMS)がイスカンデル版改潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を問題なく発射したのか、疑問をもっている。

 その理由は、新浦級BMSは欠陥が多く、故障が頻発しているようで新浦港に停泊している期間が長い。

 そして、10月19日SLBM発射時の潜水艦の写真には、故障しているとしか考えられないものが写っているからだ。

 潜水艦からの発射は正常だったのか、北はBMSを建設できる技術を持っているのか、韓国が北のSLBM発射を初歩的と呼ぶわけは、北のBMSは作戦行動ができるのか・・・について考察する。

1.潜水艦からミサイル発射中に異常事態

 北は、SLBMを潜水艦から発射し、成功したと発表した。

 その時の写真に潜水艦が浮上する1枚がある。この写真では、艦橋部分のミサイル垂直発射管の蓋が1つ見える。ここから1発発射したという。

 中国のミサイル発射実験用のゴルフ改級潜水艦には、3本の発射管がある。新浦級潜水艦には、ミサイル発射用の垂直発射管が1つある。

 浮上中の潜水艦は、艦の先端部分と艦橋が新浦級潜水艦と同じ形であることから、新浦級潜水艦だと特定できる。

 この潜水艦は、浮上し海面に出てきたばかりであることが一目瞭然だ。水面に浮上して海面を移動しているのではない。

新浦級潜水艦の海面への浮上

 写真には、艦橋部分に垂直発射管の蓋らしきものが、1つ見える。

 その蓋は、全開なのか半開なのか、閉じているのかが明瞭には分からないが、どちらかというと半開のように見える。

 写真では、発射管の蓋が半開きのままで、浮上している。特別なことが起きているとしか思えない。

 水中にある潜水艦の発射管の蓋が閉まらず、空いたままであれば、潜水艦の艦橋に水が入った状態であったろう。だから、その水が入ったままで、浮上したものと考えられる。

 インド海軍のBMSが2017年、ハッチを閉め忘れて沈没寸前になったことがあった。ハッチが閉まらなかったならば、沈没する可能性があるということだ。