(福島 香織:ジャーナリスト)

 英国・グラスゴーで10月31日からCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催されている(11月12日まで)。その席上で世界の気候変動問題のリーダーシップをとると昨年(2020年)まで息巻いていた中国の習近平国家主席の存在感が、急速にしぼんでいる。

 米バイデン大統領はじめ、世界の首脳たちが一堂に会している一方で、習近平は依然として国内に引きこもっている。COP26へのオンライン参加を予定していたものの会議主催者側はオンライン参加を認めず、結局、11月1日に書面での挨拶と提言を受け付けてもらっただけだった。習近平は書面で提言を行ったが、事実上ほとんど無視された格好だ。

 11月2日に北京で行われた外交部の定例会見の席で、習近平のビデオ参加がなぜできなかったのかという質問に対して、汪文斌報道官は「主催者側がビデオ方式での参加機会を提供しなかった」と不満をにじませて答えていた。

 香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によれば、英国政府のスポークスマンは「英国は、実際に会議に参加してもらうことを望んでいる。だからオンラインでの参加を各国首脳には認めず、事前に録画した談話、あるいは書面の文書を受け付ける形にした」と会議運営の方針を説明していた。習近平は書面で「3つの提言」を行ったが、多極的共通認識の維持、実務行動の集中、エコ転換を加速させる、といった代わり映えのない内容で、COP26における存在感は実に薄かった。

国際舞台での巻き返しを図る米国

 このCOP26で存在感を発揮したのはバイデン大統領だ。