(ファンドビルダー:韓国コラムニスト)

 いわゆる「ソウルの春」(1979〜1980、朴正煕暗殺から戒厳令が全国に拡大する直前までの時期)以後、韓国の有権者が直接投票して選出された大統領は、盧泰愚元大統領が初めてだった。韓国の大統領任期は5年であり、再任は不可能である。朴槿恵前大統領の場合は、弾劾のため1年早く退いた。韓国では、政治的指向を普通、「保守派」と「進歩派」に大きく分ける。それぞれが日本における「右派」と「左派」に該当する。盧泰愚以後の歴代大統領の政治的指向は下記のとおりである。

-盧泰愚(任期:1988年02月〜1993年02月)→ 政治的指向:右派
-金泳三(1993年02月〜1998年02月)→ 右派
-金大中(1998年02月〜2003年02月)→ 左派
-盧武鉉(2003年02月〜2008年02月)→ 左派
-李明博(2008年02月〜2013年02月)→ 右派
-朴槿恵(2013年02月〜2017年03月、弾劾)→ 右派
-文在寅(2017年05月〜2022年05月)→ 左派

 以上のように、韓国の有権者は7回の大統領選挙で、右派-右派-左派-左派-右派-右派-左派と大統領を選出してきた。ここで、一種のパターンを見出すことができる。それは、右派でも左派でも、一回の政権延長に成功しているという点だ。言い換えれば、朴槿恵前大統領を除けば、右派と左派は10年周期で交替しているのである。つまり、以下のようだ。

-右派10年(盧泰愚+金泳三)
-左派10年(金大中+盧武鉉)
-右派10年(李明博+朴槿恵、弾劾により実際は9年)

 過去30年間、繰り返されてきたこのようなパターン(1回政権延長=10年周期交替)が、今回の韓国の大統領選挙でそのまま再現されれば、次期大統領には左派が登場することになる。すなわち、以上のようなパターンの延長線上に、「左派10年(文在寅+?)」が追加され、左派が続くということだ。

 現在、複数の左派候補者の中で李在明候補が最有力なので、このパターンによれば、次の大統領は李在明氏ということになる。

 一方、日本は右派政権(保守政権)に落ち着いている。実際のところ、日本で左派政権が執権しても、国家の安全保障が危険にさらされることはない。だが、韓国は違う。韓国の左派は、親北(親北朝鮮)指向が強く、親中的であり、反米的だ。したがって、左派が執権すれば、露骨に北朝鮮の肩を持ち、中国に追従することになる。それにより、韓米同盟と日米韓協力に亀裂が生じ、韓国の安保に対する脅威が高まることになるのだ。