3.爆撃機の接近飛行で日台が取る防空行動

 なぜ、中国は、爆撃機や戦闘機を接近飛行させ、軍事的威嚇を行うのか。

 それは、情報収集機だけが接近してきても、脅威が少ないため、防衛行動を取らない可能性が高いからだ。

 他方、実弾の対地ミサイルや空対空ミサイルを搭載している爆撃機や戦闘機が接近してくれば、日台軍は、これらのミサイルが撃ち込まれる場合のことを想定して行動する。

「中国軍機からミサイルを撃ち込まれました、対応していませんでした」では、済まされないからだ。

 当然、空からの接近に対しては、防空兵器のレーダー、戦闘機の捜索レーダー、空中警戒管制機の捜索レーダーなどを作動させることになる。

 水上からの接近に対しては、対艦ミサイルの捜索レーダーを作動させる。

 中国軍の爆撃機などが日台の領土近くにまで接近すれば、日米台国軍のレーダーサイト、陸上配備の防空ミサイル部隊、軍艦の防空レーダーは、電波を発信する。

 また、司令部、防空指揮所、防空部隊の間で、無線交信を行う。さらに、戦闘機が防空のためにスクランブルを行い、その機と空中警戒管制機がデータ交換を行う。

 中国は、これらの対応の折に発信された、レーダー波や通信内容を傍受し、分析している。これらの情報を入手して、日米台軍の動向や態勢を確認しているのだ。