・米国が北朝鮮の核保有国化をあくまで防ぎたいというのならば、秘密工作による政権転覆、正面からの軍事作戦など、強制的な手段を除外することはできない。米国の議会も世論もその種の強硬策を支援する傾向は顕著には見られないが、このまま北朝鮮が実際の核兵器保有国になるのを座視するのか、という議論は必要である。

 ボルトン氏は年来、共和党保守系の国際戦略学者で、トランプ政権内部でも、北朝鮮の完全非核化の達成には米側の軍事オプション(選択肢)を除外することはできないと主張してきた。同氏は、バイデン政権がこうした究極の選択肢の議論に背を向けて消極的な姿勢に終始していることを問題視し、このままだと北の核武装が実現してしまうと警告したわけだ。

手詰まりの苦境に追い込まれている米国

 一方、民主党系の大手紙「ワシントン・ポスト」の外交問題コラムニスト、ジョシュ・ロギン氏も、1月14日付の同紙に掲載された「我々は北朝鮮を新しい年には無視できない」と題するコラムで、バイデン政権の北朝鮮政策を手厳しく批判した。

 ロギン氏自身はリベラル傾向が強い外交問題専門家だが、バイデン政権の北朝鮮問題への認識については、「努力の成果が望めない最も忌避する課題とみなしている」として、「過去1年間の北朝鮮無視は危険だ」と警告していた。

 ロギン氏もボルトン氏と同様に、現在のバイデン政権の対北政策はオバマ政権時代の「戦略的忍耐」と同じになったと断じていた。北朝鮮に対して圧力や懐柔など積極的に働きかけて非核の道へと追い込むのではなく、ただ我慢強く北朝鮮の動きを見据える慎重かつ消極的な姿勢が今のバイデン政権の態度だというのだ。

 ロギン氏は同コラムで以下の骨子を述べていた。