1.ロシア軍の攻撃が停止、一進一退に

 ロシア軍機甲部隊の突進を止めたのは、NATO(北大西洋条約機構)軍、特に米軍の対戦車ミサイルであった。

 ロシア軍は、東部と南部それぞれに、北部から戦力転用するとともに、約5万人の兵員と関連兵器を補充した。

 そうして再編成を完了し、4月22日頃から攻勢(総攻撃)に出ている。

 だが、ロシア軍が絶対的に優勢という状況ではない。ウクライナ軍が善戦し、相互の衝突が激しくなっている。

 ロシア軍の攻撃は、わずかに前進しているというが、苦戦していると見てもよいだろう。

 ウクライナ軍参謀部の報告によれば、4月23日から26日までの3〜4日の間に、ロシア軍の戦車85両、装甲車137両、火砲・多連装砲24門、無人機48機を破壊したという。

 ロシア軍が北部から戦力を転用し、再編成をしている期間よりも、損耗が急激に増加している。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が27日の演説で、核兵器の使用を示唆し、米欧を威嚇したことは、戦況が予想通りに進まず、苦戦を強いられているからこそであろう。