ロシアによるウクライナへの「特殊軍事作戦」が始まってから5カ月以上を経た。

 3か月ほど前のこのコラムで、一刻も早く停戦を、と書いたのだが(1)、その後の状況は残念ながら、その早期実現に期待を抱かせるものにはなっていない。

「(ロシアに対する)幻想的な「勝利」願望は捨てるべき」として、米ニューヨーク・タイムズ(NYT)も社説(2)で早期停戦を主張したが、大方の支持を得るには至らなかったようだ。

 英誌エコノミストはこのNYT社説に言及しつつも、対露経済制裁や停戦での見解が西側で強硬派と妥協派に2分されている状況を伝えるにとどめ、妥協派のNYTに轡(くつわ)を揃えてはいない(3)。

 ここまで戦闘が続くと、自軍が圧倒的に優勢となり、さらに余力が残されている状況のみが停戦への動機になる。

 戦局が膠着状態なら、いずれの側も自らの方から「もうやめよう」などと、おいそれとは言い出せない。だから戦争など始めてはならないのだが、そう叫んでみたところで、悲しいかなもう遅い。

 ウクライナのV.ゼレンスキー大統領は、失地回復まで停戦はあり得ないと断言する(4)。

 その現実味を支えるのは西側からの援助であり、米国のJ.バイデン大統領は、ウクライナが停戦交渉で有利な立場を確保するまで武器供与などの援助を続けると明言し(5)、その方針を撤回する気配は見られない。

 他方のロシアは、ドンバス2州のみならず、占領地域を広げた南部のヘルソン・ ザポリージャ2州も支配下に収める意図を隠さなくなったように見える(6)。

 そして、主張点がふらついてばかりの今のウクライナ政権が相手なら、停戦交渉など無意味だとも断じる(7)。

 さらに先週になって、D.メドヴェージェフ元大統領(現・ロシア連邦安全保障会議副議長)が、西側の分析家たちが作成したと称して次のような将来地図(8)をSNSへ投稿した。