年明けから、各地で深刻な電力不足が生じている。関東地方や静岡県、山梨県をカバーする東京電力パワーグリッドの公式サイトによると、同社サービスエリア内で連日低温となったことが理由のようだ。

東京電力パワーグリッドの指標では、電力使用率が93%未満であれば「安定的」だ。ところが2021年は1月3日に95%「厳しい」を記録した。近畿地方中心の関西電力管内では、1月8日16時台に98%にまで達した。

東日本大震災直後に首都圏で計画停電

ツイッターには、インターネットが突如繋がらなくなる、会社のエアコンの温度を下げられる、など電力ひっ迫の影響ではないかと感じている人の声がある。

会員である電気事業者各社の電気の需給状況を監視する「電力広域的運営推進機関(OCCTO)」は1月3日、東京電力パワーグリッドに向けて、中部電力パワーグリッドや北陸電力送配電などから電気供給を受けるよう指示した。OCCTOの公式サイトには「広域的な融通を行わなければ、電気の需給の状況が悪化するおそれがあった」とある。寒冷な気候条件が続いたためだ。

きょう1月8日も、東電パワーグリッドに他会員から電気の供給を受けるよう指示。電気の需給状況が芳しくないのは東京電力パワーグリッドだけではないようで、中国電力ネットワーク、北陸電力送配電、関西電力送配電も電気供給を受けている。関電は1月8日16時台の電力使用率が98%だ。電気の需給状況が悪化すれば、停電を覚悟しなければならないだろう。

およそ10年前、2011年3月11日に発生した東日本大震災直後は、東電福島第一原発事故や火力発電設備の被災による電力不足で、東電管内において計画停電が行われた。当時の経済産業相・海江田万里氏は同年3月13日の会見で、国民に不要不急の電気機器の使用を控えるよう呼びかけ、「節電」が叫ばれた。電力不足で首都圏の鉄道は運休や間引き運転が続出し、計画停電中の時間帯はその場所で電気が全く使えないと、人々の生活を直撃した。

外出自粛呼びかけのさなか停電起きたら

電力不足の原因は寒波だけではなく、「LNG(液化天然ガス)」不足であるといった指摘もネット上で見られる。東京電力パワーグリッドも公式サイトで、連日の電力需要増によって「LNG火力発電所が計画を上回る稼働を継続していることから燃料在庫が減少したため、発電事業者の持続的な供給力が低下」と説明している。

厳しい寒さに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が呼びかけられるなかで停電が起きれば、一大事だ。ツイッターには「巣ごもり状態で電力不足とか、もう地獄絵図」と強い懸念を示す投稿が見つかる。