PS5やNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)といった人気ゲーム機や、「鬼滅の刃」の限定商品などが、フリマアプリやオークションサイトで高額転売されるケースが後を絶たない。

人気商品を高値で転売する人を「転売ヤー」と呼ぶが、実は「もうけ話」にだまされて転売ヤーになることもあるようだ。国民生活センターは、「転売ビジネス」に関する相談が増えていると注意喚起している。

リスクのない転売ビジネスのはずが

20年11月に販売されたチョコ菓子「鬼滅の刃マンチョコ」。メルカリでは「おまけのシール」が10万円で転売された。PS5もまた、発売当初はメルカリで「30万」で転売された。

国民生活センターによると、こうした転売ビジネスに関する相談件数は、2015年度は548件だったのに対し、19年度は1411件と2.6倍に増加している。

寄せられた相談には「『リスクのない転売ビジネス』のはずが、フリマサイトで禁止された無在庫転売だった」、「転売ビジネスのノウハウを借金させられて契約したが、役に立つ内容ではなかった」などがあった。

同センターは「簡単にもうかる」などの広告や友人からのうまい話をうのみにしない、「リスクなし」、「必ず稼げる」わけではないとし、注意するよう呼びかけている。

そもそもフリマアプリなどで転売が禁止になれば、こうした問題は解決するのではないか。しかし転売自体は、現状では法律で禁止されていない。

メルカリの対応は

それでも、転売等に対応しようとする動きは見られつつある。メルカリは2021年1月27日に、メルカリの役割や行動指針をまとめた「マーケットプレイスの基本原則」を公開した。同社では20年7月から有識者会議を開き、議論を重ねていた。

2021年2月16日付「週刊東洋経済プラス」の記事では、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授が有識者会議での様子を次のように紹介している。

「経済原理上はモノの価格が需給で決まっていくのを『悪い』とは言えず、法規制のない部分に関してはできるだけ自由な売買の場とするほうがいいのではないか、という意見が主流だった」

しかし、現実では出品規制に反しない場合でも、需給バランスが著しく崩れて価格が急騰し、消費者が仕方なくその値段で商品を購入することはある。PS5がその例ではないだろうか。

メルカリは基本原則の中で、今後は一次流通企業とも連携し、商品発売前後の注意喚起や、発売後に商品価格が著しく高騰した際にメルカリ内で注意喚起を行うアラート機能を実装するなどの対応をとっていくとしている。アラート機能は、今春から夏に実装予定だ。