三重県伊勢市の老舗和菓子屋「赤福」の代表取締役会長に、2007年の消費期限偽装問題で引責辞任した浜田益嗣氏(80)が10年ぶりに復帰したことが8日、分かった。11月24日に開かれた株主総会後の取締役会で選任された。

 益嗣氏は、今年で310年目を迎える赤福の創業家出身。07年に主力製品「赤福餅」の期限偽装が明らかになった際は、当時社長だった長男の典保氏(55)に経営を任せ、自身は代表取締役会長を辞して一線から退いていた。

 しかし、14年4月には益嗣氏との路線対立がうわさされていた典保氏が社長を解任され、後任の社長には益嗣氏の妻勝子氏(80)が就任。典保氏は代表権のない会長となっていた。

 同社関係者によると、益嗣氏は10年ぶりの会長復帰を決めた先月24日の取締役会で「赤福が永続的に事業を続けるため、経営のノウハウや知見を若い世代につなげていきたい」と語ったという。また取締役会では妻の勝子氏が社長にとどまる一方、長男の典保氏は会長から顧問に退くことが決まった。