アルミニウム合金より3割軽いマグネシウム合金で新幹線や特急電車の車両を製造することを目指し、新構造材料技術研究組合(東京都千代田区)などは13日までに車両の一部を試作した。マグネシウム合金は燃えやすい短所があるが、カルシウムを加えて表面に空気中の酸素を通さない薄膜を作り、燃えにくくする技術を確立した。

 マグネシウム合金は小型機器や車両内装に使われているが、大型構造物への利用は進んでいない。同組合は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、メーカーと共に合金製法のほか、溶接・加工技術、腐食防止塗料の開発を進めている。

 同組合の堀谷貴雄プロジェクトマネジャーは「JR各社のアドバイスを受けており、2022年度の事業終了時に実用化を提案できるようにしたい」と話した。鉄道車両はトンネルに入った際、空気圧の大きな変動にさらされるため、溶接部などが壊れない強さを求められるという。

 試作した車両部分はJR東日本子会社の総合車両製作所・横浜事業所で報道陣に公開された。車両を短く輪切りにしたような形をしており、幅約3.4メートル、高さ約2.9メートル、前後方向の長さが約1メートルで、重さ239キロ。

 難燃性マグネシウム合金製の断面は厚さ5センチ。二重の板を三角形やはしごの横木のような部材で接合したように見えるが、合金を型枠から押し出し、初めから一体化した状態で作られている。