政府は8日午後の臨時閣議で、安倍政権の看板政策である「人づくり革命」と「生産性革命」を実現するための政策パッケージを決定した。「人づくり革命」では、2020年度までの幼児、高等教育の一部無償化を柱に、2兆円規模の施策を実施。消費税率10%への引き上げによる増収を主な財源とする。安倍晋三首相が衆院選で公約した3〜5歳児の幼児教育・保育の全面無償化は結論が出ず、詳細設計は来年夏に先送りとなった。

 首相は同日、首相官邸で記者団に「20年を目指して、子供たちの未来に予算を振り向け、社会保障制度を全世代型へと大きく転換していく」と強調した。

 パッケージでは3〜5歳児について、幼稚園、認可保育所、認定こども園の費用を無償化。5歳児は19年度から前倒し実施する。ただ、認可外は利用料が高額な施設があるほか、預かり保育やベビーホテルなどサービスの形態も多岐にわたる。どこまでを公的支援の対象とすべきか政府・与党内でも意見が分かれており、専門家による検討の場に議論を委ね、来夏までに結論を得る。

 0〜2歳児は、待機児童対策が喫緊の課題となっており、無償化は当面、住民税非課税世帯にとどめる。同時に、保育人材の確保のため、保育士の給与を今年度の人事院勧告に伴う加算に加え、19年4月から月3000円引き上げる。

 高等教育は、住民税非課税世帯を対象とし、国立大学の授業料を免除。私立大学の場合は平均授業料の水準を勘案した一定額を補助する。

 公明党が主張していた年収590万円未満世帯の私立高校授業料の実質無償化は、20年度までに、安定的な財源を確保しつつ実現すると明記。社会人が学び直す「リカレント教育」拡充策は、財源や支援内容を含め、来夏までの検討事項とした。