【ソウル時事】北朝鮮の「強制拉致被害者救出非常対策委員会」報道官は10日、韓国に亡命した北朝鮮運営レストランの元従業員らの送還を要求する談話を出し、「送還実現前には北南離散家族の再会を含むいかなる人道的協力事業も絶対にあり得ない」と強調した。11日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞などが伝えた。韓国は離散家族再会行事を話し合う南北赤十字会談の開催を呼び掛けているが、この提案を事実上拒否した形だ。

 昨年、中国にある北朝鮮運営レストランの女性従業員らが集団で脱出し、韓国に亡命したが、北朝鮮は「元従業員らは(韓国当局に)拉致された」と主張、繰り返し送還を求めている。北朝鮮が送還要求を取り下げない限り、離散家族の再会行事をめぐる南北対話実現は難しそうだ。

 韓国統一省報道官は11日の記者会見で「元従業員らは自由意思で亡命したのであり、送還する根拠はない」と指摘。「離散家族再会は別問題で、条件を付けずに早期に応じるよう求める」と述べた。