佐藤 純 著
青山人事コンサルティング 代表取締役 
B5判/115頁/定価2000円+税/生産性労働情報センター 

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 本書は、コンピテンシー(=高業績者に共通する行動特性)をベースとした人事評価構築の参考として、いわば"評価基準"に当たる行動特性のモデル例をまとめたものである。10年以上前に出された同著者の初版「コンピテンシー・ディクショナリー」から重ねて第5版となる本書では、継続的に紹介されている10項目のコンピテンシー要素による評価モデル例のほか、コンピテンシー評価基準を資格等級別に展開するノウハウを取り上げた新章が増補として加えられている。
■ 取り上げられているコンピテンシー要素は、 成果達成志向、 コミュニケーション、 チームワーク、 マネージメント、 部下育成、 顧客満足、 自己研鑽、 行動・時間管理、 論理的な問題解決、 関係構築の10項目。それぞれについて、約10業種・15社の高業績者へのヒアリング結果に基づき、「何を実行しているのか」という行動事実の具体例が簡潔に記述されており、さらに著者の視点からのポイント解説、ヒアリングで聞かれた工夫の実践事例などが併せて紹介されている。 
■ 「○○ができる」という能力評価基準のレベルの書き分けに苦心してきた実務担当者もおそらく少なくないだろう。とはいえ、「〜できる」と「〜実行している」の捉え方、記述の仕方とはどう違うのか? また、どのような行動をピックアップすべきかイメージしづらい…という方には本書が格好の参考書となるだろう。"コンピテンシー"という言葉にとらわれず、業務行動の改善につながる評価づくりのヒントを考える上でも役立つ一冊といえる。

 



コンピテンシー評価モデル集 改訂増補 第5版―各社事例にみる評価と活用

内容紹介 
コンピテンシーの考え方は、評価の軸を人という属人的要素におく。日本では明治の時代から人を基準とした仕事の評価に慣れているため、外来の人事思想ではあるが抵抗なく受け入れられたと思われる。
何より、人事評価要素の定義づけや評価基準を明確に表現でき、曖昧さを無くすことができるからであり、漠然とした能力評価に悩まされていたため、明確な人事評価を求めていた企業が多かった。
しかしコンピテンシーの表現方法は多種多様であり、「コンピテンシー・ディクショナリー」で紹介した行動モデルが全てではない。他の表現方法を望む声があった。それが、資格等級別のコンピテンシー評価基準である。むしろこの方が具体的な行動モデルよりも汎用性が広く、業種や企業規模を問わず人事評価制度として運用しやすい。
そこで第5版(改訂増補版)では全体の改訂を行うと同時に、第14章を増補し、「資格等級別のコンピテンシー評価基準事例」と「コンピテンシー評価要素定義例を紹介」している。ジンジュール