川上憲人 著
東京大学大学院医学系研究科 精神保健学分野 教授 
四六判/248ページ/1800円+税/大修館書店 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 職場のメンタルヘルス対策は、誰か一人の力でできるものではなく、従業員から専門家までのさまざまな関係者の連携と協力が必要だ。中でも部下の異変に気づき、相談に乗ることができる現場の管理監督者や、社内のルールを整備し、社外との調整役も務める人事労務担当者が大きな役割を担っている。本書はそんな管理監督者や人事労務担当者に向けて、職場のメンタルヘルスにおける考え方と実践ポイントを解説する。
■ 本書の特徴の一つは、メンタルヘルス不調に気づいたときの対応、相談体制、職場復帰時の支援などについて、具体的な事例を交えながら解説している点だ。例示した問題の内容に応じて、基礎知識として知っておくべき事柄、対処に当たっての考え方・検討ポイント、具体的な対応行動が整理されており、担当者として何をすればよいのか、イメージをしながら読み進めることができる。また、メンタルヘルス不調を未然に防止するための施策として、ストレスマネジメントなどの予防策や事業場内の体制づくり、ストレスチェックの実施についても分かりやすく解説している。
■ 本書のもう一つの特徴は、「健康いきいき職場づくり」を推進する第一人者としての著者の視点から、うつ病やストレスの予防などネガティブな問題への対処だけでなく、職場の従業員すべてがいきいきと働くことができるポジティブメンタルヘルスの大切さを強調しいている点だ。人事労務担当者と管理監督者が中心となって、職場のコミュニケーションやマネジメントの改善を進め、一体感を醸成して心身の健康と生産性向上を図る取り組みについても、これからのテーマとして目を配っていただきたい。

 



基礎からはじめる 職場のメンタルヘルス

内容紹介
すべての管理監督者、人事労務担当者必読! 職場のメンタルヘルスの第一人者が伝える、実践に踏み出すための知識とヒントがつまった入門書の決定版です。これから職場のメンタルヘルス対策を進めていく立場にあり、かつ「第一線のプレーヤー」である管理監督者、人事労務担当者に向けて、一番大事な考え方と実践していくポイントを、やさしくわかりやすく解説しました。押さえておくべき基本的な知識を解説した上で、「できること」「取り組んでほしいこと」「具体的に何からはじめるか」に焦点を当て、事例を盛り込むことでイメージしながら読み進められるように構成しています。
ジンジュール