宮﨑 晃、西村裕一、鈴木啓太、森内公彦 著
弁護士法人デイライト法律事務所 
A5判/336ページ/3500円+税/中央経済社 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 長時間労働に対する世間の目が厳しくなる中、労働基準監督署による企業への監督や取り締まりが注目されている。2015年には過重労働撲滅の特別チームとして「かとく」が設置され、指導・摘発により送検された大手企業の事案が都度ニュースでも取り上げられた。さらに、繰り返される過労自殺事案を契機に、長時間労働を放置した企業の社名公表基準が2016年末から厳格化され、取り締まりも強化されている。企業にとっては法令順守はもちろんのこと、摘発を受けるような問題が生じないよう労基署への対応についても日ごろからの準備が必要な状況となっている。
■ 本書は労基署対応へのハンドブックとして、使用者側の労働問題に詳しい弁護士4人がQ&A形式で解説する。第1〜3章では労基署や労働基準監督官の役割を整理した上で、どのような手順で調査や監督が行われるのかが詳細に記されている。労基署から送られてくる勧告書や指導書などの例も多く掲載しており、企業としてどのように対応していけばよいのか、具体的なイメージをつかむことができるだろう。
■ 第4〜10章では、「就業規則」「長時間労働・未払い賃金」「退職・解雇」「休暇」「女性・年少者・外国人」「労働安全衛生法」「労働者派遣」というテーマ別に、法的なポイントを整理した上で、労基署の調査でよく問題となる違反例とその対応策がまとめられている。さらに、第11〜12章では刑事責任を追及された場合の流れや、労働災害における法的責任についても解説。労基署の調査では、「知らなかった」では済まされない。トラブルを未然に防止するためにも、本書を活用していただきたい。

 



Q&A 労基署調査への法的対応の実務

内容紹介
過労死・残業代未払いなど労働環境が社会問題となり、労基署の存在感が高まっている。調査対象となりやすい論点ごとに適法な制度運用の実務を解説。法令違反の摘発が強化されている今こそ、「働き方・働かせ方」を見直すチャンス。本書では、労基署の役割・調査の進め方を紹介しつつ、適法な体制整備の実務を具体的に解説する。
ジンジュール