布施直春 著
羽田タートルサービス㈱本社 審議役 
一般財団法人 清心内海塾理事 
A5判/308ページ/3200円+税/中央経済社 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 人事が直面する問題・トラブルには実にさまざまな種類があるが、発達障害や精神疾患に起因する場合は、障害や疾患の様態に合わせた対応に苦慮することも多い。また、総合労働相談で近年最も多い内容であるハラスメントも、加害者・被害者の双方が従業員のためセンシティブな対応が必要とされる。本書は、これらの社員への配慮を含めた労務管理と、トラブルが起きた際の対応について解説したものである。
■ 本書ではQ&A方式で解説が進められ、まず発達障害や精神障害とはどのような種類があり、それぞれどのような配慮が必要かについて説く。次に、セクハラ・パワハラ・マタハラ・パタハラについて、どのような行為が該当するか、予防策は何か、起きてしまった場合の解決に向けた動き方をハラスメントの種類ごとに論じている。
■ 最も紙幅を割いているのは「メンタルヘルス不調者に配慮した労務管理」だ。頻発する事案でもあり、かつ慎重な対応が要求されることから、採用時をはじめとして、発症時、休職発令時、休職中、退職時までの対応を詳しく解説している。加えて、過重労働対策やストレスチェックなど、近年の取り組みにも目配りがされている。さらに、ハラスメントもメンタルヘルス不調も完全な予防は難しいことを踏まえ、発生時の労災保険の取り扱いや請求手続きなどの事後対応にも触れており、現場感覚に即した内容と言える。トラブル対応は「素手」で臨むには厳しい分野と言えるので、本書を読んで知識やノウハウを習得することが、適切な対応への近道になるのではないだろうか。

 



Q&A 発達障害・うつ・ハラスメントの労務対応

内容紹介
発達障害や精神疾患、各種ハラスメントの基礎知識をはじめ、メンタルヘルス不調者に配慮した労務管理のポイントをQ&Aでわかりやすく解説。
アスペルガー症候群やうつ病などを抱える従業員への対応と職場のハラスメント防止措置を解説し、採用時、精神疾患発症時、休職発令、復職、退職・解雇の具体的な労務を紹介。
ジンジュール