石嵜信憲 編著/佐々木晴彦 豊岡啓人 橘 大樹 渡辺 絢 髙安美保 著
石嵜・山中総合法律事務所 
A5判/372ページ/3500円+税/中央経済社 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 経営側労働事件に精通した石嵜・山中法律事務所の弁護士らによる「BASIC&PRACTICE」の5冊目となる本書は、2019年4月施行の働き方改革関連法(改正労基法、安衛法、労働時間等設定改善法)への対応実務を掘り下げた一冊だ。法施行に合わせた発刊タイミングのため、3月末近くの行政情報はカバーしきれていない部分(高度プロフェッショナル制度など)もあるものの、弁護士らの勉強会での議論成果を交え、複雑化する法制度の理解に向けて実務視点に立った解説を取りまとめている。
■ 全9章からなる本編の焦点は、類書より多くのページを割いて解説を加えている時間外労働上限規制(第2章)、フレックスタイム制の改正(第4章)、高度プロフェッショナル制度(第5章)、年次有給休暇の時季指定義務(第6章)、面接指導規定の整備をはじめとする安衛法改正(第8章)の各章だ。例えば第2章では、上限規制導入により条項数が11まで増えた労基法36条の各項について、その解釈とポイントを逐次解説。複雑化するフレックスタイム制の解説には計40ページを割き、実務上の問題までを掘り下げている。
■ 本書の解説の特徴は、「〜とすべきです。〜と考えます。なぜなら…」というように、弁護士としての見解とその根拠を明確にした上で、実務に寄り添った解説を試みている点だ。規定上または運用上の留意点やリスクへの示唆も数多く、一般的な改正法の解説書とは一線を画す内容となっている。また、改正法解説の本論に先立って、各法律が定める「行政指導」とはどのようなものか、行政機関に直接尋ねて得た情報を交えて解説している部分も読みどころの一つだ。法改正対応が一服した方々も目を通してみていただきたい。

 



改正労働基準法の基本と実務

内容紹介
平成30年6月に成立した働き方改革関連法の「長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等」に関する労働基準法、労働安全衛生法および労働時間等設定改善法の改正について、関連各省令、厚生労働省の解釈通達(高プロ制度関連を除く)等最新の情報をもとにまとめた。新しい時間外労働の上限規制(労基法36条の改正)、フレックスタイム制の改正、高度プロフェッショナル制度、年次有給休暇の使用者の時季指定義務など、全ての企業に大きな影響を及ぼす実務を、それぞれの制度の基本とともにわかりやすく解説。
ジンジュール