労務行政研究所では、1974年から毎年、賃金交渉の動向を把握するための参考資料として、「賃上げに関するアンケート調査」を労・使の当事者および労働経済分野の専門家を対象に実施しています。このほど、2020年の調査結果がまとまりましたので、速報としてご紹介します。

■20年賃上げ見通しは、平均6495円・2.05%と予測

 2020年の賃上げ見通しを、『東証第1部・2部上場クラスの主要企業を目安とした世間相場』の観点から回答いただいたところ、労・使の当事者および労働経済分野の専門家を合わせた全回答者452人の平均で「6495円・2.05%」(定期昇給分を含む)となりました。厚生労働省が調査した2019年の主要企業賃上げ実績(6790円・2.18%)を295円・0.13ポイント下回るものの、賃上げ率は7年連続で2%台に乗るとの予測となっています。

[図表]実際の賃上げの見通し(額・率)

■経営側で「ベアを実施する予定」と答えた割合は16.9%、現時点では2割が「検討中」

 調査実施時点での考えとして、経営側に対して自社でのベースアップ実施意向を尋ねたところ、「①実施する予定」は16.9%(前年調査38.1%)、「②実施しない予定」は49.2%(同37.3%)、今回選択肢に加えた「③検討中」は19.4%となっています。一方、労働側では、ベアを「実施すべき」が68.6%と7割近くを占めています。

※上記の要約は、今回のアンケート調査で尋ねた「実際の賃上げ見通し」などの集計結果から抜粋したものです。調査結果概要については本日2月4日付けでプレスリリースを行っています(下記URL参照)。また、調査結果の詳細は、当研究所編集の人事専門情報誌「労政時報」の第3987号(20.2.14)で紹介します。

 ⇒プレスリリースURL https://www.rosei.or.jp/research/pdf/000077453.pdf

【調査要領】

1.調査機関:一般財団法人 労務行政研究所 http://www.rosei.or.jp/

2.調査時期:2019年12月2日〜2020年1月20日

3.調査対象:被調査者8539人(内訳は下記のとおり)

・労働側…東証第1部および2部上場企業の労働組合委員長等2060人(労働組合がない企業は除く)

・経営側…全国証券市場の上場企業と、上場企業に匹敵する非上場企業の人事・労務担当部長4985人

・労働経済分野の専門家…主要報道機関の論説委員・解説委員、大学教授、労働経済関係の専門家、コンサルタントなど1494人

4.回答者数および集計対象:1月20日までに回答のあった合計452人。対象別内訳は、労働側207人、経営側124人、労働経済分野の専門家121人

5.集計要領・方法:賃上げ額・率は東証第1部・2部上場クラスの一般的な水準を目安に回答いただいたもので、定期昇給込みのものである。「賃上げ額」「賃上げ率」はそれぞれ別の項目として尋ね、具体的な数値の記入があったものをそのまま集計したため、両者の間には必ずしも関連性はない。


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