ProFuture株式会社/HR総研
代表 寺澤康介
(調査・編集: 主任研究員 松岡 仁)

 ProFuture代表の寺澤です。
 毎年4月下旬に公表されている、リクルートワークス研究所の「大卒求人倍率調査」ですが、新型コロナウイルス騒ぎの中で本年の2021年卒調査の確認を失念しており、つい先日、同所ホームページを確認したところ、以下のように記されていました。
「例年通り1月下旬〜3月上旬に、各企業のみなさまに新卒採用予定について調査をさせて頂きました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、各種報道にある通り、3月以降に企業の採用計画が見直されています。より現状に合わせた大卒求人倍率をみなさまにお届けするべく、再調査の決定を致しました。調査結果公表は7月下旬の予定となります。詳細は改めてご案内させていただきます。」(リクルートワークス研究所 HPより)
 2021年卒の大卒求人倍率調査の公表は、7月下旬になるとのことです。前回の本稿で、全日本空輸をはじめとするANAホールディングスの新入社員採用中断のニュースをお伝えしましたが、5月27日には日本航空をはじめとするJALグループも同様に採用の中断を発表しました。3メガバンクも、2020年度実績よりも合計で15%の削減になるほか、5月17日に共同通信社が発表した主要111社を対象とした2021年卒採用のアンケートでは、20年度実績より減らすと回答した企業は26%(29社)と、昨年同時期の調査の16%から10ポイントも増加しています。
 政府の緊急事態宣言は、5月4日に発表された延長期限の31日を待たずして、残っていた東京都をはじめとする首都圏と北海道でも解除されたものの、その直後から新規感染者が再び増加の気配を見せるなど、予断を許さない状況が続いています。企業の採用計画においても、さらなる見直しに入る企業が少なくないでしょう。

新型コロナウイルスによる影響調査 第4弾

 HR総研では、2月中旬から新型コロナウイルス感染拡大による企業活動等に関する緊急調査を実施しており、今回は、新型コロナウイルス関連調査の第4弾として、5月15〜20日に「緊急事態宣言の延長による新卒採用への影響」に関する企業の最新動向を調査しました。4月7日〜5月6日の1カ月にわたる緊急事態宣言が政府により発出され、何とか感染拡大の収束を図ってきたものの宣言解除には至らず、5月4日には5月31日までの期間延長が発表されました。結果的に5月25日に全都道府県で解除となるも、特定警戒のうち8都道府県において、まだ緊急事態宣言の延長期間中という状況での調査となりました。
 まず、「新卒採用活動への影響度」について見てみます。「大きな影響が出ている」は25%、「まあまあ影響が出ている」は39%で、これらを合計した「影響が出ている」(以下同じ)とする企業の割合は64%と6割を超えています[図表1]。

[図表1]新卒活動への影響度

資料出所:HR総研「緊急事態宣言の延長による新卒採用への影響に関する調査」(2020年5月)

 企業規模別に見ると、従業員数1001名以上の大企業では「影響が出ている」が78%で、従業員数301〜1000名の中堅企業では「影響が出ている」が76%となっており、ともに8割近くの企業で、既に少なからず影響が出ていることが分かります。一方、従業員数300名以下の中小企業では「影響が出ている」がまだ53%となっており、半数は超えているものの、大企業および中堅企業と比較すると影響が出ている企業の割合が低い結果となっています。

「対面での説明会・面接ができない」が7割

「影響が出ている」とする企業について「影響が出ている採用業務の内容」を見ると、「対面での説明会を開催できない」が71%で最多となっており、次いで「対面での面接選考が実施できない」が69%、「採用スケジュールが遅延する」が60%となっています[図表2]。

[図表2]新卒採用活動への影響の内容(前回・今回の比較 複数回答)

 前回調査では「採用スケジュールが遅延する」(66%)が最も多く、次いで「対面での説明会を開催できない」(54%)となっていましたが、特定警戒のうち8都道府県において緊急事態宣言の延長期間中であった今回調査時点では、目の前にある説明会や面接選考等の業務に支障が出ている企業が増加していることがうかがえます。
 また、企業規模別に見ると、大企業では「対面での面接選考が実施できない」(74%)、「対面での説明会を開催できない」(72%)が上位を占め7割を超えているほか、いずれの企業規模においてもこれらの項目は上位に挙がっています[図表3]。

[図表3]新卒採用活動への影響の内容(企業規模別 複数回答)

 中堅企業では「対面での説明会を開催できない」が82%で最多となるとともに、大企業および中小企業より著しく割合が高いのが「例年より応募エントリーが減少する」(39%)と「例年より説明会への参加者数が減少する」(34%)で、学生との接触の機会が失われたことによる焦りがうかがえます。
 一方、中小企業では「説明会や面接のオンライン化ができていない」(16%)が、いまだに2割近くあり、オンライン化への対応に遅れていることが採用活動に大きな影響を及ぼしていると推測されます。

緊急事態宣言で大幅に遅れた採用スケジュール

 「採用スケジュールが遅延する」と回答した企業に対して、5月31日までに宣言が解除されると仮定した場合、現時点でどの程度の遅延を予測するかを聞いてみました[図表4]。

[図表4]採用スケジュールの遅延予測

 前回調査では、最多の「1カ月程度」(36%)と次に多い「1カ月半程度」(20%)を合わせると56%と半数を超えていました。今回調査では「1カ月程度」(28%)が依然として最も多くなっているものの、割合では8ポイント減少するとともに、次に多いのは「2カ月程度」(21%)となっています。「3カ月以上」(17%)と回答した企業が、前回の7%から10ポイントもの伸びを見せているのをはじめ、「2カ月半程度」も増加しています。「2カ月程度」から「3カ月以上」までを合計した「2カ月以上」で比較してみると、前回調査の25%から43%へと18ポイントも増加しています。
 3月の調査時点では、学内企業説明会や就職情報会社主催の合同企業説明会が軒並み中止となったほか、大規模な会社説明会などのイベントも中止となり、オンライン説明会へと移行した企業が多かったものの、小規模なイベントや対面型の面接もまだ継続されているケースも散見されました。ただ、緊急事態宣言発令後は、「外出自粛」や「在宅勤務」が一気に進み、対面型のイベントや面接は停止せざるを得なくなったので、オンライン型への移行を思うように進められなかった企業や、対面型の面接にこだわった企業は、採用スケジュールを遅らせざるを得なくなったわけです。
 企業規模別に見ると、オンラインへの移行がスムーズにできた大企業は前回調査との差異は少ないのに対して、オンライン化を進められなかった中小企業では「2カ月以上」と回答した企業が半数を超えるなど、規模による違いがはっきりと表れています。

2021年入社の採用計画は「前年並み」が6割

 次に「2021年入社採用計画の2020年4月入社者数に対する増減」について聞いてみると、「前年並み」が58%と最多で、次いで「減らす」が19%、「採用なし」が17%、「増やす」は7%にとどまっています[図表5]。

[図表5]採用計画数の増減

 2021年新卒採用動向調査(3月動向調査、以下同じ)の結果と比較すると、「減らす」(3月動向調査:13%)は6ポイント増加し、「採用なし」(同12%)は5ポイント増加しているのに対して、「増やす」は3月動向調査時(15%)より8ポイント減少しており、新型コロナウイルスの影響を受けて、企業は新卒採用活動に対してブレーキを踏み始めていることがうかがえます。
企業規模別に見ると、大企業と中堅企業では「前年並み以上」(「増やす」と「前年並み」の合計)が6割を超えているものの、大企業では「減らす」が30%、中堅企業でも21%を占めています。また、中小企業では「採用なし」が28%と3割近くを占める状況となっています。

大企業・中堅企業では「オンライン面接のみ」が7割近く

 現在の「面接の実施状況」については、「オンライン面接のみを実施」が56%で過半数を占めており、次いで「オンライン面接のほか、対面での面接も実施」が23%、「対面での面接のみを実施」が16%となっています[図表6]。

[図表6]面接の実施状況

 企業規模別で見ると、「オンライン面接のみを実施」とする割合が大企業では65%、中堅企業では68%と7割近くに及んでおり、大企業では「対面での面接を実施している」(「オンライン面接のほか、対面での面接も実施している」と「対面での面接のみを実施している」の合計、以下同じ)の割合は28%と3割未満にとどまっています。一方、中小企業では「オンライン面接のみを実施」は42%で、「対面での面接を実施している」とする割合が52%と過半数を占めており、面接の実態として、大企業および中堅企業と中小企業との間に既に顕著な違いが表れているようです。

大企業の7割近くは「最終面接までオンライン面接のみの可能性あり」

 「オンライン面接のみを実施している」企業に対して、「最終面接まですべてオンライン面接とする可能性」について聞いたところ、「(最終面接までオンラインのみの)可能性がある」が57%と6割近くを占め、「可能性はない」が19%、「検討中」が24%となっています[図表7]。

[図表7]最終面接まですべてオンライン面接とする可能性

 企業規模別に見ると、規模の大きさに比例して「(最終面接までオンラインのみの)可能性がある」とする企業の割合が高く、大企業では68%、中堅企業では59%、中小企業では43%となっています。
 大企業では7割近くが、最終面接までオンライン面接で実施する可能性を示しているという結果は、オンライン面接を実施したところ、意外に支障なく選考を進められている、もしくは、むしろオンライン面接のほうが良いという手応えを感じている企業が多い証しといえるでしょう。
 これまでは地方在住の応募者に対する時間的・経済的負担を軽減するために導入するケースが多かったようですが、今年は地方の学生も都市部の学生も関係なく、一律オンライン面接を導入せざるを得なかったわけです。結果的に、予想された時間的・経済的メリットだけでなく、面接会場の手配や面接資料の出力など、対面での面接に関連する業務の効率化が図れた点なども評価されているものと推測できます。

内々定出しの開始時期は「2020年6月前半」が最多

 続いて「内々定出しの開始時期」については、「2020年6月前半」が20%で最多で、次いで「2020年6月後半」が14%、「2020年7月前半」と「2020年9月以降」がともに10%と続きます[図表8]。

[図表8]内々定出しの開始時期

 調査実施時点より前の「2020年5月前半」までに既に内々定出しを開始している企業は3割にとどまります。新型コロナウイルスの影響が拡大する以前は、今年の新卒採用活動はさらなる早期化の様相を見せていたものの、この2カ月で状況は一変しました。しかし、企業側がオンライン面接に慣れてきており、最終面接までオンライン面接で完了する企業がさらに増えれば、内々定出しのペースは加速されることが予想されます。
 一方、合同企業説明会や大学内での企業説明会を母集団形成の重要施策と考えていた企業にとっては、学生との出会いの機会が大幅に減少している中で、エントリー数自体の減少に悩まされており、2021年卒の採用活動が落ち着くまでにはまだまだ時間を要しそうです。

6月1日、2022年卒採用もスタート

 6月1日には、2022年卒向けの就職ナビがインターンシップ情報サイトとして一斉にオープンしました。今年のインターンシップについての変更点は二つ。
 一つは、これまでよく使われていた「1Dayインターンシップ」という呼称が使えなくなったことです。これまでも、半日や1日だけで、しかもワークショップやセミナー形式が主体のものを「インターンシップ」と呼んでいいのかという議論がされてきました。ただ、経団連が2017年4月に「採用選考に関する指針」の手引きを改定し、「学生の就業体験の提供を通じた産学連携による人材育成を目的とすることに鑑み、当該プログラムは、5日間以上の期間をもって実施され、学生を企業の職場に受け入れるものとする」としていた文言を削除し、「5日間以上」の制約がなくなったことで、大手企業にも一気に「1Dayインターンシップ」が広がりました。特に1〜2月のウィンターインターンシップに至っては、実施されるインターンシップの大半が「1Day」というありさまになっています。当時は、短期インターンシップで学生を囲い込む外資系やIT系メガベンチャー企業などの動きに対抗するための苦渋の判断だったといえます。
 ところが、就職みらい研究所の調査では、「最も役立たないインターン期間」として4分の3以上の学生が「1日」を挙げたほか、仕事体験の機会がほとんどない会社説明会まがいの1Dayインターンシップの普及が採用ルールの有名無実化を促進する結果となりました。結果、経団連は今年2月10日の会長・副会長会議で、「1Dayインターンシップは実施しない」とする採用に関する行動計画の概要を了承するとともに、3月19日には、実効性を高めるために就職情報会社でつくる全国求人情報協会と日本私立大学団体連合会などが共同で記者会見し、就職ナビ上での「1Dayインターンシップ(1日インターン)」の取り扱いを停止すると発表しました。ただ、「インターンシップ」という名称を使用できなくなるものの、「1Day仕事体験」などの別名称での掲載は継続され、果たしてどこまで意味があるのか、疑問ではあります。
 二つ目は、開催日のルールを強化したことです。会社説明会まがいの1Dayインターンシップを選考過程の一部と捉えた学生が、平日開催のインターンシップに参加するために授業を欠席するなど、学業への悪影響が目に余るようになっていました。通常のインターンシップも含めて、夏期休暇や冬期休暇などの長期休暇や、土日祝日に開催することで、学業への配慮を徹底することを求め、経団連も平日開催を廃止する方針を固めました。
 これに歩調を合わせるように、就職情報会社も開催日ルールについて、各企業に順守を促すとしていますが、就職ナビ掲載時に平日開催の情報掲載を排除することが現実に可能なのか、疑問視をされてきました。また、全国求人情報協会に加盟する就職情報会社は、リクルートキャリアやマイナビ、ディスコなど、老舗の就職情報会社で構成されており、新卒系は13社にすぎません。近年成長が目覚ましい逆求人系就職サイトやクチコミ系就職サイトなどは加盟しておらず、そもそもこの開催日ルールには縛られません。

コロナ禍の中でも掲載社数を伸ばした『マイナビ2022』

 さて、そんな背景を頭に入れつつ、就職ナビの2強である「マイナビ2022」と「リクナビ2022」に掲載されているインターンシップ情報を見てみましょう(2020年6月3日現在)。比較する昨年のデータは、ちょうど一年前、2019年6月3日時点のものになります。
 まずは、『マイナビ2022』からです。インターンシップ情報の掲載社数は5752社(昨年:5567社)、昨年の同時期よりも約200社多くなっています。新型コロナ禍でインターンシップの実施自体を決めかねている企業が昨年よりも多いとされる中で、社数を増やしていることには驚きを感じます。
 印刷物であれば、制作時点での状況に応じた情報となりますが、WEBに掲載されている情報は日々メンテナンスが可能です。新型コロナウイルスによる業績への影響度が計りきれない状況下で、インターンシップの開催自体が不透明になったとなれば、すぐに情報を非公開にすることもできるわけです。それでも掲載社数が増えているということは、新型コロナ禍が一切ない、平時の状態であればどこまで社数が伸びていたのか気になるところです。
 エントリー可能な企業は5706社で、掲載企業の99.2%、ほとんどの企業にそのままエントリーが可能となっています。開催時期で検索してみると、「6月」にインターンシップを実施する企業が1106社(同1319社)もあることも驚きです。掲載企業における割合は18.4%にもなります。2割近い企業が、緊急事態宣言が解除されて間もないこの状況下で、今後、社員の働き方をどう変えていくのか(あるいは戻していくのか)、2021年卒採用をどう進めていくのかなど、目の前の課題は山積しているにもかかわらず、もう来年度採用活動に向けたインターンシップを実施できる状態が構築できていることに驚くばかりです。
 さて、上記でも触れましたが、「1Dayインターンシップ」改め「1日仕事体験」の社数はどうでしょうか。検索してみると、4547社にも及びます。全掲載社数は5752社ですから、実に79.1%と8割近い割合になっています。ほとんどの企業で「1日仕事体験」が実施されるということです。「2日間」以上のインターンシップを実施する企業は、2349社。全掲載社数の5752社からこれを差し引いた3403社(59.1%)、6割の企業は「1日仕事体験」しか実施予定がないということです。
 もう一つ、今年のキーワードでもある「オンライン(WEB)」の割合はというと、残念ながら検索条件にありませんので、検索だけで件数を把握することはできませんでした。ただ、今年は、「オンライン(WEB)」でのインターンシップが一気に拡大することが予想され、この傾向は来年以降も継続するものと思われます。次年度の就職ナビからは、「オンライン(WEB)」が検索条件に追加されるのではないでしようか、きっと。

大きく掲載社数を減らした『リクナビ2022』

 もう一方の『リクナビ2022』はどうかというと、掲載社数は6000社(昨年:9070社)ちょうどで、すべての企業にエントリーが可能となっています。6000社は、『マイナビ2022』を何とか上回るものの、昨年の9000社を超える掲載社数からは大きく数字を落とした形になっています。今年、「インターンシップ・1Day仕事体験応募可能企業数 6年連続No.1 6000社」とのエンブレムを掲載していますが、来年果たして掲載社数のトップを維持できるのか、微妙な感じです。
 こちらも掲載内容を見てみましょう。まずは開催時期です。「6月」にインターンシップを実施する企業は479社にとどまり、『マイナビ』の半数以下です。「8月」「9月」こそ『マイナビ』に近い掲載社数があるものの、その他の月は「6月」と同様、『マイナビ』と比較するとかなり少ない掲載数となっています[図表9]。

[図表9]開催月別インターンシップ掲載社数

 この差はどこから来ているのでしょうか? 掲載企業の従業員規模の違いではないかと推測しています。インターンシップ掲載企業の検索条件に「従業員規模」はありませんので、あくまでも推測になりますが、『マイナビ』に比べて『リクナビ』のほうが大企業の比率が低く、中小企業の比率が高いのではないかと思います。
 「8月」「9月」といったサマーインターンシップ(仕事体験含む)のピーク時期は、従業員規模に関係なく、多くの企業がインターンシップを実施しますが、その他の時期にインターンシップを実施できるのは、年間を通して何回もさまざまなタイプのインターンシップを実施する比較的規模の大きな企業が中心となります。特に「6月」や「7月」といった早期には、まだ2021年卒採用で手いっぱいの中小企業では、次年度のインターンシップどころではないでしょう。
 こちらも「オンライン(WEB)」の実施有無は検索できないようですので、最後に「1日(1Day)仕事体験」の社数を確認しておきましょう。検索してみると、4711社もあります。こちらも全掲載企業数の6000社から見ると、78.5%と『マイナビ』同様に8割近い社数となっています。「2日間」以上のインターンシップを実施する社数は2200社しかありませんので、6000社からこれを差し引いた3800社(63.3%)は、「1日(1Day)仕事体験」しか予定をしていないということになります。
 「インターンシップ」という名称を使用しなくなっただけで、会社説明会まがいの「1日(1Day)仕事体験」が横行する構図は何ら変わらないということのようです。また、開催日ルールについても、両サイトともに長期休暇ではない平日を会期とする情報も散見されます。また、具体的な開催日付を明記しない「上旬/中旬/下旬」「随時」といった表現が横行しています。やはり、企業に開催日ルールを徹底させることは期待できなさそうですね。

 今秋から冬、そして来春にかけて、また新型コロナウイルスが猛威を振るい、合同企業説明会や会社説明会の実施ができなくなる事態が再び起こる可能性も否定できません。今年の反省を生かし、採用活動のスタート自体は、今年並み、あるいは今年よりもさらに早期化することも大いにありそうです。
 今年、新卒採用市場の需給バランスは、学生の「売り手市場」から企業の「買い手市場」へと潮目が変わったと言う人もいますが、優秀学生の獲得競争は永遠になくなることはありません。「買い手市場」という言葉に胡坐(あぐら)をかいていると、痛い目に遭いそうです。

 

寺澤 康介 てらざわ こうすけ
ProFuture株式会社 代表取締役/HR総研 所長
86年慶應義塾大学文学部卒業、文化放送ブレーンに入社。営業部長、企画制作部長などを歴任。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。07年採用プロドットコム(ProFuture)を設立、代表取締役に就任。約25年間、大企業から中堅・中小企業まで幅広く採用コンサルティングを行ってきた経験を持つ。
著書に『みんなで変える日本の新卒採用・就職』(HRプロ)。
http://www.hrpro.co.jp/
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