山口重樹 著
NTTデータ 代表取締役副社長執行役員 
四六判/240ページ/2200円+税/ダイヤモンド社 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊■ 2018年に経済産業省が公表した『DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開〜』を契機に、デジタル・トランスフォーメーション(DX)は日本企業の共通課題となってきた。マサチューセッツ工科大学のピーター・センゲ教授が組織マネジメント論「Learning Organization=学習する組織」で述べた「組織が厳しい環境変化に対応していくためには組織全体が学習能力を持たなければならない」という考え方、そしてそのために必要な五つのディシプリンをベースに、本書はデジタル変革の実践論を展開する。
■ 1章では、大企業のデジタル変革が進まない背景を説明した上で、顧客要求を迅速に実現するための「アジャイルビジネス組織」立ち上げを提案する。以降の章では、デジタル変革の前提条件の整理や「アジャイルビジネス組織」の実践例と運営方法、また、デジタル変革の成功に必要な人財の育成方法やスキルの紹介、そしてデジタル変革を全社に広げる方法論とそのための経営者の役割――など非常に広範なテーマについて、筆者の経験も踏まえて詳細に解説している。
■ 本書は筆者による3部作の3作目に当たる。1作目『デジタルエコノミーと経営の未来』(2019年)は、デジタルが経済に与えるインパクトを考察し、2作目『信頼とデジタル 顧客価値をいかに再創造するか』(2020年)では、「顧客価値リ・インベンション戦略」を具体的に示した。締めくくりとなる本書では、前著で示したデジタル変革戦略を"実践"するための組織論、人財論、マネジメント論を説いている。デジタル変革をどのように進めていくか悩むすべての担当者に、本書をガイドとして活用いただきたい。

 



デジタル変革と学習する組織 ―「顧客価値リ・インベンション戦略」を実践する組織と人財

内容紹介
大企業が全社のデジタル変革を進めるために、まずやるべきこととは。デジタル変革において顧客価値リ・インベンション戦略を実践するための組織論、人財論、マネジメント論を解説する。「信頼とデジタル」の続編。

全社のデジタル変革は顧客価値の再創造から始まる!
デジタルは既存ビジネスの効率化と新しい事業立地の探索を実現するが、それを混同して進めると中途半端な成果しか生まない。デジタルプロジェクトを顧客価値を再創造する「特区」として専門化し、人財とマネジメントの両面から成功する戦略を示すとともに、そこで得たスキルや手法、風土といったものを全社の変革に活かすための方法を示す。
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